トップへ

ARTA BMW M6 GT3 スーパーGT第3戦もてぎ決勝レポート

2016年11月12日 22:11  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ARTA BMW M6 GT3
予選9位から上位を狙うも、原因不明のクラッシュでリタイア
 第7戦を終えた時点でARTA BMW M6 GT3はトップと6点差の3位で最終ラウンドを迎えることになった。残り2戦で逆転してチャンピオンを獲得出来る可能性があるだけにここでポイントを稼いでおきたい。ツインリンクもてぎは世界一ブレーキに厳しいサーキットと言われており、重量があるGT3勢にとっては厳しい戦いになるが、何とか上位に食い込み、大量得点を獲得してチャンピオンを引き寄せたい。

 天候は晴れていたものの、昨晩の雨でコースはウェットコンディションだった。セッション終盤に路面が乾くことが予想されたが、赤旗が出る可能性やトラフィックも想定してチームは早いタイミングでアタックすることにした。小林崇志は柔らかめのタイヤでアタック。セッション終盤は混乱も無く、路面が乾き始めていたので、硬めのタイヤに履き替えて再アタック。タイヤのコンディションは非常に良く、上位を狙える手応えもあったが、トラフィックに引っかかってしまい、9番手のポジションで予選を終えた。

 決勝は完全なドライコンディション。今週末はどのチームもドライコンディションで走っていないので、データが無い状態でのスタートとなった。スタートドライバーは高木真一。高木はポジションをキープしたまま1コーナーを通過。激しくポジション争いをしている時に後方で他車がコースアウト。セーフティーカーが入ることになった。

 高木はちょうどその時、ダウンヒルストレートエンドに差し掛かっており、イエローフラッグも振られていたのでスピードを緩めたが、90°コーナーの立ち上がりで車をスライドさせてしまった。車は激しくクラッシュしてしまい、残念なりタイヤとなってしまった。トラクションコントロールが装着されているBMW M6 GT3だが、スライドしてしまった原因を究明している。

土屋圭市アドバイザーのコメント
「非常に残念な結果になってしまったけど、仕方がない。今は原因を調べているけど、今日の結果を見ると、ランキング上位陣は苦戦していたから、55号車が最後まで走れていたら上位でフィニュッシュ出来た可能性が高かったね。そんなことを言っても仕方ないのは分かっているんだけど、何だか悔しいね」

一瀬俊浩エンジニアのコメント
「予選は路面がウェットで、後半乾き始めるのは分かっていたものの、終盤に赤旗が出たりすることも考慮し、早めにタイムを出しました。終盤は混乱も無かったので、タイヤのコンパウンドを変更して再アタックしてもらいました。明らかに最初のアタックよりタイムが出そうでしたが、トラフィックに引っかかってしまって、ポジションを上げられませんでした。決勝は週末初めてのドライコンディションでしたので、手探りなところもあったので、どのようなバランスになっているかわからずスタートが切られました。2周目にクラッシュしてしまいましたが、ドライバーも何でスピンしたのか分からないようなので、データを確認してこれから原因を調べたいと思います」

高木真一選手のコメント
「今日、明日と2戦あるので、特に今日は自分のなかでも慎重に行ったつもりだったのですが、車が大きくダメージを受けてしまいました。何が起こったのか自分でもよく分かりませんが、実際には車が大きく壊れてしまったので、受け入れなければなりません。久しぶりに最終ラウンドまでチャンピオン争いに残れているので、サポートして下さっているオートバックスさんやブリヂストンさん、メカニックのみんなに申し訳ないと思っています。明日、直ることを祈り頑張りたいと思います」

小林崇志選手のコメント
「予選は難しいウェットコンディションでした。もうちょっとタイムを出せる手応えはあったのですが、他車に引っかかってしまい、納得のいくタイムを出せませんでした。決勝はスタートしてすぐに高木さんがクラッシュしてしまいまい非常に残念でしたが、ボクがもう少し予選で良いポジションを得ていればこのようなことにならなかったんじゃないかと考えると凄く辛いです。明日までに車が直るかどうか分かりませんが、数字的にはチャンピオンの可能性が残っているので、ポールトゥフィニッシュでチャンピオンを獲得したいです」