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ARTA NSX CONCEPT-GT スーパーGT第3戦もてぎ決勝レポート

2016年11月12日 22:01  AUTOSPORT web

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ARTA NSX CONCEPT-GT
予選はトラフィックで9位、決勝はピットで残念なタイムロス
 第3戦オートポリス大会が震災の影響で中止になったので、代替レースとして開催されるこの第3戦は、熊本地震復興支援大会として、ここツインリンクもてぎで開催されることになった。第3戦の予選と決勝が土曜に行われ、最終戦が日曜に行われる初めての試みとなった。

 金曜のフリー走行は午前も午後もウェットコンディションでの走行となった。土日のレースは晴れの予報なので、走行をする車は少なかった。8号車は午後にチェック走行を行う程度だった。

 今回の予選はノックダウン方式では無く、15分のセッションを1回行う方式で行われた。予選のアタックは野尻智紀。天候は晴れだったものの、夜に降った雨が乾いておらず、ウェットコンディションでの予選となった。野尻は走り始めから上位に食い込む自信があったものの、トラフィックにひっかかってしまい、不本意な9番手に終わった。

 迎えた決勝までに路面は乾き、松浦孝亮がスタートを担当。松浦はポジションをキープしたまま1コーナーに入っていった。激しく順位を争いながらバックストレートに入ったが、90°コーナー手前で他車と接触、ひとつポジションを落としてしまう。その直後、300クラスのコースアウトやクラッシュにより、2周目にセーフティーカーが入った。

 車両の回収が完了した7周目に再スタートが切られた。松浦はタイヤのグリップダウンに苦しみながら、激しく順位を入れ替えてレースを展開していった。しかし、このまま走行を続けると順位を上げられない可能性があるので、ミニマムの周回数でルーティンのピットインを行うことになった。

 19周目にピットインし、野尻に交代。しかし、ここでアクシデントが発生。先にピットインしていた隣のピットの車両が、ピットストップの作業トラブルにより、8号車がピットアウト出来なくなってしまった。ここで大きくタイムロスしてしまい、コースに復帰出来た時は13番手になってしまった。

 野尻は終盤にペースアップする為に序盤はペース配分をしながら周回を重ねた。終盤車が軽くなった時に野尻はプッシュし、速いラップで前車との差を縮めたものの、11番手まで挽回したところでレースを終えた。今回のレースで改善すべきところが見えてきたので、明日のレースに活かし、有終の美を飾りたい。

鈴木亜久里監督のコメント
「予選は残念だったね。もう少し上を狙える車だったけど、タイミングが難しかった。レースはトラブルに巻き込まれてしまった部分もあるけど、みんなと話をしていると良い兆候が見えそうなので、明日までに改善して良いレースを見せたいね。頑張るよ」

星学文エンジニアのコメント
「予選はかなり難しいコンディションだったので、どういう組み合わせでタイヤを使っていくか悩んでいました。300の結果を見て、まだ路面コンディションがウェットだったので、ウェットタイヤでアタックしてもらいました。ドライバーのフィーリングも良かったのですが、終盤熱が上がりすぎてしまい、タイムアップは難しかったです。バランスは悪くないようなので、決勝もどういう車にセットにするか考えていました。第1スティントではリアタイヤのグリップダウンが大きかったので、後半は違うタイヤを着けて野尻に順位を挽回してもらう作戦でした。しかし、ピットインで隣の車にトラブルが発生してしまい、スムーズにピットアウトすることが出来ず、大きくタイムロスしてしまいました。それが無ければもう少し良い順位になれたと思います。野尻のペースも良く、軽くなってきたときはホンダのなかでも一番速かったので、今日のレースを分析して明日に生かしたいです」

松浦孝亮選手のコメント
「タイヤが暖まる前はペースが良かったのですが、ピークを過ぎてからのグリップダウンの幅が大きくて、ここ数戦この状態に悩まされていました。セットアップの改善をしないと明日は難しくなるので、解析して明日につなげたいです」

野尻智紀選手のコメント
「第1スティントは柔らかいタイヤを選んでしまったので、どうしてもミニマムでピットインしなくてはなりませんでした。後半はミディアムタイヤに履き替えてスタートしました。ここ数戦のフィーリングだと序盤にプッシュしてしまうと終盤グリップダウンしてしまうことがあったので、序盤はなるべく縦方向のグリップを使うように走りました。最初の数周はタイムが伸びませんでしたが、自分のなかではもっとタイムが出せるのは分かっていたので、あえてセーブしていました。その為か、終盤は全体的に見ても良いペースで走れていたと思います。タイヤマネージメントはそこそこ出来ていたと思います。もっともっとレース全体を通してマネージメント出来るように作っていければ明日は勝負出来ると思います」