トップへ

ホンダ MotoGP第18戦バレンシアGP Moto2/Moto3クラス初日レポート

2016年11月12日 17:21  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

中上貴晶
2016.11.11 ロードレース世界選手権 最終戦 バレンシアGP フリー走行

[Moto2] モルビデリがトップ。中上は3番手タイムをマーク

2016年11月11日(金)・フリー走行
会場:バレンシア・サーキット
天候:晴れ
気温:22℃
コースコンディション:ドライ

Moto2 レポート
 Moto2クラスは、初日から激しい戦いとなりました。トップタイムをマークしたのは、シーズン終盤に入って調子を上げているフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)で、念願の初優勝に向けて好スタートを切りました。2番手は総合2位のトーマス・ルティ(Garage Plus Interwetten)で、午後のセッションではタイムを更新できませんでしたが、今季5勝目に向けていいスタートを切りました。

 午前中のセッションにおいて、エンジンの水漏れで転倒を喫し、11番手と出遅れた中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)が、3番手に浮上しました。土曜日の予選では、シーズン終盤戦に入って何度もバトルを繰り広げてきたモルビデリ、そしてルティとのポールポジション争いが期待されます。

 以下、シモーネ・コルシ(Speed Up Racing)が4番手、ジョナス・フォルガー(Dynavolt Intact GP)が5番手、前戦マレーシアGPで2年連続チャンピオンに輝いたヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)が6番手と続きました。

 初日はトップタイムをマークしたモルビデリから、1秒差以内に19台という大接戦。総合3位のアレックス・リンス(Paginas Amarillas HP 40)は、16番手と出遅れましたが、2日目のフリー走行と予選でポジションを上げようと意気込んでいます。

Moto2 コメント
フランコ・モルビデリ(Moto2 1番手)
「とてもいい一日でした。特に午後のセッションは、ベストラップも連続周回のラップタイムもよかったです。引き続き、このペースをキープしなければいけません。今日のセットアップには、とても満足しています。チームがすばらしいパッケージを用意してくれたことに感謝しています。今日は大きなリスクを冒すことなく、とてもいいペースを刻むことができました。ピットボックスのムードも、とてもよかったです。今日は完ぺきなスタートを切ることができました。予選、決勝といい結果を残したいです」

トーマス・ルティ(Moto2 2番手)
「バレンシアはいつもエキサイティングなレースになります。今日はいいスタートが切れましたが、午後は気温も路面温度も上がり、思うようにグリップを引き出せませんでした。でも、初日にいいスタートを切るのはとても重要なことで、そういう意味では、まずまずのスタートが切れたと思います。今大会は、初優勝に気合を入れるモルビデリに、(ヨハン)ザルコ、(アレックス)リンスと強い選手がいっぱいいるので、明日も引き続き、セットアップに集中しなければいけません。バレンシアは好きなサーキットです。今年も優勝を目指してがんばります」

中上貴晶(Moto2 3番手)
「FP1では、エンジンから冷却水が漏れてしまい、その冷却水の上にタイヤが乗って、転んでしまいました。何度か滑って、どうしてだろうと思ったのですが、最終コーナーでマシンを寝かせたときに、アンダーカウルにたまった水が一気にこぼれてハイサイド状態になり、マシンから投げ出されました。大きな転倒でしたが、ケガがなくラッキーでした。その後れはFP2でばん回できたので、よかったです。昨年のベストタイムを更新することができましたし、フィーリングもよかったです。今日はコンディションがよく、全体的にタイムが上がりました。明日はフロントロー、ポールポジションを狙っていきたいです」


2016.11.11 ロードレース世界選手権 最終戦 バレンシアGP フリー走行

[Moto3] バスティアニーニが首位発進。ナバロは6番手でスタート

2016年11月11日(金)・フリー走行
会場:バレンシア・サーキット
天候:晴れ
気温:22℃
コースコンディション:ドライ

Moto3 レポート
 Moto3クラスは、トップから1秒差に26台という、今季最も激しい戦いとなりました。トップタイムをマークしたのは、第16戦オーストラリアGPでケガをして、前戦マレーシアGPを欠場したエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Moto3)で、完全復活をアピールしました。バスティアニーニは、午前中のセッションで転倒を喫しましたが、午後のセッションでは一気にタイムを上げることに成功しました。

 以下、大接戦の中でHonda勢は、ホームグランプリで今季3勝目を狙うホルヘ・ナバロ(Estrella Galicia 0,0)が6番手、ヤコブ・コーンフェール(Drive M7 SIC Racing Team)が9番手、ニッコロ・アントネッリ(Ongetta-Rivacold)が11番手。リビオ・ロイ(RW Racing GP BV)が21番手、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを狙うファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Gresini Racing Moto3)が22番手、アーロン・カネット(Estrella Galicia 0,0)が23番手と続きます。前戦マレーシアGPの予選で転倒し、決勝をキャンセルした尾野弘樹(Honda Team Asia)は25番手で、トップから1秒差で初日を終えました。

 土曜日の予選は、今季最も激しいアタック合戦になることが予想されます。

Moto3 コメント
エネア・バスティアニーニ(Moto3 1番手)
「体調はよかったです。思っていた以上に調子よく走れたし、フィーリングも悪くありませんでした。午前中は、走る感覚を取り戻すのにちょっと時間を要しましたが、タイムはそれほど悪くありませんでした。セッション終盤に軽い転倒を喫し、この転倒でやや落ち込みましたが、午後のセッションに向けて、チームが盛り上げてくれました。午後はゼロからのスタートになりましたが、気持ちよく走ることができました。特にフロントのフィーリングがよくて、ソフトタイヤでベストタイムを刻み、ハードタイヤでロングランを試しました。明日も引き続き、セットアップを進めたいです」

ホルヘ・ナバロ(Moto3 6番手)
「午前中のセッションは、路面温度が11℃と低く、3コーナーでハイサイドになり転倒してしまいました。その転倒で右手を強く打ち、クリニカモービルでレントゲン検査を受けましたが、骨折などのケガはありませんでした。午後のセッションでは、セットアップの方向性にやや迷いましたが、気温も路面温度も上がり、セットアップはかなり順調に進みました。転倒した右手も、思ったよりも順調に回復して、連続周回でも安定したラップを刻めました。明日はさらにセットアップを進めたいです」

尾野弘樹(Moto3 25番手)
「順位は25番手とよくありませんが、フィーリングは悪くありませんでした。ほかの選手とのタイムが接近しているので、明日はしっかりタイムを更新してポジションを上げたいです。今日は一人で走ることが多く、目標になるライダーもいなかったので、思ったほどタイムを上げられませんでした。明日は今日の反省を生かし、位置取りをしっかりと考えて、いいタイムを出したいです。1秒差に26台という大接戦なので、大きくポジションを上げるチャンスはあります」