フェラーリのCEO、セルジオ・マルキオンネがフォーミュラE参戦を検討していたと明かした。
マルキオンネは、フォーミュラEがレース中にマシンの交換が必要というレギュレーションを改め、技術開発の自由度がより上がった場合は参戦可能であると述べた。
社内で参戦の可能性が議論されていたのか尋ねられたマルキオンネは「その答えはイエスだ」と語る。
「長い間社内で参戦を検討し、悩んだ。あなたの質問に対しては2つの回答がある」
「まず第一に、レース中に電力を使い切り、途中でマシンを交換することが必須という要素にフェラーリは惹かれない」
「次に、シャシーなど車両規則が標準化されており、開発の自由度が制限されてしまっている現状は、我々の意に反している」
フォーミュラEは現在、ダラーラが開発したワンメイクシャシーで争われており、シリーズCEOのアレハンドロ・アガグは、シャシーのマルチメイク化は構想外だという。
同シリーズは、各チームに電気技術開発への注力を望んでおり、2015/16シーズンからモーター、インバーター、そしてギヤボックスの開発を許可している。将来的にはバッテリーの独自開発も許可される予定で、これがワンメイクを嫌うフェラーリの関心を引くかもしれない。
だが、マルキオンネ自身はバッテリー開発に関して「それが実現するには数年間を要するだろう」と主張した。
「シリーズが成熟すれば我々フェラーリの開発スキルを発展させ、独自のマシンを作ることも可能だが、それがすぐに実現することはないだろう」
レース中のマシン交換を嫌い参戦を見送った自動車メーカーはフェラーリだけではない。だが、2018/2019シーズンにはマクラーレンが供給する新たなバッテリーによって、マシンを交換する必要は無くなる見込みだ。
フォーミュラEにはBMWとアウディが本格的な参入を予定しており、先月はメルセデスが2018/2019シーズンの参戦権を獲得。ホンダも参戦に興味を示している状況だ。
マルキオンネは、今後数年間でフェラーリがハイブリッド技術および電気自動車にコミットする場合、フォーミュラEへの参戦は“必須”であると述べた。