銀座エルメスで身体と作品の「曖昧な関係」を展示

銀座メゾンエルメス フォーラムが、"作品と身体の間に生まれる関係性"について考察する展覧会「曖昧な関係」展を開催する。ベルンハルト・ショービンガー、アンヌ・ロール・サクリスト、ナイル・ケティングという世代や国籍、表現方法の異なる3人のアーティストの作品を通じて、その関係性を浮かび上がらせる。会期は12月21日から2017年2月26日まで。

銀座エルメスで「曖昧な関係」展開催の画像を拡大

　スイスのジュエリー作家ベルンハルト・ショービンガーは大学卒業後、金細工職人を経てアーティストとしての活動を開始。身につけることを前提とするジュエリー制作を通じて、身体の物質性、強さと弱さと欲望を表現している。フランス・パリ出身の画家アンヌ・ロール・サクリストは、1996年にパリ国立高等美術学校を卒業。遠近法が多く取り入れられるようになった新古典主義などの歴史的な絵画に影響を受け、現代の絵画の在り方を模索している。同展では15世紀にパオロ・ウッチェロが描いた「サン・ロマーノの戦い」に見られる詩的で幾何学的な抽象性を京都の石庭に重ね合わせ、相対的な関係を喚起させる作品を展示する。ナイル・ケティングは2012年に多摩美術大学を卒業し、現在ベルリンに在住。光波や音波といった不可視のマテリアルをベースに、シグナルや香りといった現象を新しい物質性の感知やコミュニケーションへと置き換えてゆく試みを行っている。「極めて私的」だというインスタレーションでは、近未来的な身体と物性、 新たな公共性の知覚を提案する。
■「曖昧な関係」展会期：2016年12月21日（水）～2017年2月26日（日）　　　月～土曜 11:00～20:00 （最終入場19:30）　　　日曜 11:00～19:00（最終入場18:30）　　　不定休 （エルメス銀座店の営業時間に準ずる。）　　　入場無料会場：銀座メゾンエルメス フォーラム　　　（中央区銀座5-4-1 8階　TEL: 03-3569-3300）