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フェラーリ、ベッテルのペナルティに不満表明。FIAに再調査を要求、「新証拠」提出へ

2016年11月11日 07:11  AUTOSPORT web

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2016年メキシコGP セバスチャン・ベッテルとダニエル・リカルド
フェラーリF1チームが、メキシコGPでのセバスチャン・ベッテルへのペナルティに関し再調査するようFIAに正式な要望書を提出した。ベッテルはダニエル・リカルドへの防御に違反があったと判断されたが、フェラーリは「新たな証拠」が出てきたと述べている。

 レース終盤4位を走っていたベッテルはリカルドからポジションを守るなかで、ブレーキング時に「不自然な進路変更を行い、危険を引き起こす可能性があった」として10秒加算のペナルティを科され、その結果3位から5位に降格された。

 しかしブラジルGP前の木曜、フェラーリは新事実が出てきたとしてメキシコGPのスチュワードに対してこの一件についての見直しを求めた。

 今年、マックス・フェルスタッペンがブレーキング時に進路変更をして防御する行為が危険であるとして何度も問題になった後、FIAはアメリカGPの週末に、こういった行為にはペナルティを科すことを明らかにした。そのルールが適用された初のケースがメキシコのベッテルだったわけだが、ベッテルは今もこの裁定に不満を持っており、フェラーリは「今後に向けた先例として重要性が高い」としてこの件の再調査を要求することを決めたという。

「スクーデリア・フェラーリは、70周目ターン4でのセバスチャン・ベッテルのドライビング上の行為に関し、彼が2016年F1スポーティングレギュレーション27.5条に違反したとして罰する決定を下したことについて、再調査を求める要望書を2016年メキシコGPのスチュワードに対して提出した」とフェラーリの声明には記されている。

「これは、2016年US GPから発効された“防御上の行動”に関するレースディレクターの注釈に基づいて解釈され、2016年F1スポーティングレギュレーション27.5条が適用された最初のケースである」

「この決定が言い渡された後、多数の新たな要素が明るみに出た。そのためこの決定は国際スポーツ法典14.1条に基づき再調査されることが可能になったとスクーデリア・フェラーリは考える」

「その結果がどういうものであろうと、選手権ランキングが変わらないことは承知している。しかし将来に向けたひとつの先例としての重要性を考え、また今後のグランプリにおける規則の適用に関して明確にするため、スクーデリア・フェラーリはこの決定はスチュワードによって再考されるべきであると確信している」


 ブラジルGPのFIA木曜ドライバー記者会見にFIAレースディレクター、チャーリー・ホワイティングが出席し、ベッテルにペナルティを科した理由について説明したが、その数時間後にフェラーリはこの声明を発表した。新しい証拠が何であるのかについてはフェラーリは明かしていない。

 ホワイティングは木曜記者会見中、ビデオを用いてFIAの判断について説明、ベッテルのドライビングは明らかに新規則に違反する、危険な結果を引き起こす可能性のあるものだったと述べた。

 しかし記者会見に同席したベッテルは、この決定には今も納得していないと発言していた。