FIA世界耐久選手権(WEC)のCEOを務めるジェラルド・ヌブーは、今季限りのアウディ撤退はシリーズにとっての“大打撃”にはなり得ないと述べた。
先月末、アウディは今季限りのWEC撤退を電撃的に発表し、大きな衝撃を与えた。しかし、ヌブーCEOはシリーズは依然として好調であると主張する。
「もちろん、アウディの発表は我々にとって良いニュースではなかったが、致命的な打撃を受けたわけではない」とヌブー。
「我々には数多くの良い見通しがあり、今後数カ月の間にLMP2クラスとLMP1クラスのプライベーターチーム新規参戦に関する新たなニュースを届けられるはずだ」
「また、すでにGTEに新たなメーカー(2018年からBMWが参戦)を招き入れる発表も行った」
ヌブーは、LMP1-Hに参戦する自動車メーカーが2社に減った状態でも、選手権に必要な条件は“満たされている”と強調。WECをプロモートするため、FIAとACO(フランス西部自動車クラブ)との間に、“LMP1には3社以上のメーカーが必要”との契約が結ばれているという憶測は「完全に間違っている」と主張した。
ヌブーによれば、WECとACOはLMP1への新規参入に関し、多くの自動車メーカーと協議中とのことだが、ヌブー自身が新規参戦の具体的な時期に言及する可能性は極めて低いとみられる。
また、ヌブーとACO代表のピエール・フィヨンは、LMP1クラスの技術規則を変更し、参戦コストを削減する議論も勧めている。
「(フィヨンとの議論における)メインターゲットは参戦コストを抑え、メーカーの新規参入を促すことだ。もっとも、こういった取り組みは今日始まったものではないがね」
「技術規則を調整したり、コストを抑えるための取り組みについては、すぐにコメントできる状況にはない」