バレンティーノ・ロッシは、今シーズンのヤマハには新しい共通ECUを含め、開発面での進展がなかったと考えている。
ヤマハは今季、最初の7つのグランプリでロッシとホルヘ・ロレンソが5勝して他を圧倒したように思われたが、6月の始めにロッシがバルセロナで勝利して以来勝利を逃している。
以来、ホンダがマルク・マルケス、カル・クラッチロー、ジャック・ミラーによって7勝を獲得し、ドゥカティがアンドレアス・イアンノーネとドビジオーゾにより2勝、その他にもスズキのマーベリック・ビニャーレスが勝利を収めている。
ホンダはマニエッティマレリ製の新しいECUとともに劣勢で2016年をスタートしたが、大きな進歩を果たした。ロッシはいくつかのシャシーのアップグレードが成功していないなかでは、ヤマハがそうした進化に匹敵しているとは考えていない。
「いつものように、一度にパッケージ全体のために働かなければならない」とロッシは言った。
「シーズンの間中、ヤマハは他のマニュファクチャラーのように新しいものを持ち込んできた」
「しかし残念ながら、我々は今年パフォーマンスを向上させることができなかった」
「多かれ少なかれ同じレベルのままだったが、電子デバイスについてはみんなが常に向上している」
「もしも同じレベルでとどまっていれば、なんらかの不利益を被るだろう」
ロッシはバレンシアGP後の11月15、16日から新しいチームメイトとなるマーベリック・ビニャーレスと共にテストを行い、11月30日からのテスト禁止前までセパンでテストを行う予定だ。
「バレンシアからは新しいことを試せるし、来年に向けてより明確なアイデアをつかむことができる」とロッシは言う。
「重要なテストになる。これが正しい改善方法なのかを理解する必要があるので、非常に興味深いものになるだろう」
ロッシはまた、ヤマハのマシンであるM1について、マレーシアGP決勝の後半で勝者のドビジオーゾに大きく引き離されることになったミックスコンディションにおける課題もあると考えている。
セパンではフロントタイヤの状態に悩まされたが、彼は路面が滑りやすいときか乾いているときにおける改善に焦点を当てている。
「完全に乾いていても、また完全に濡れていていても、我々は強力だ」
「それらが入り混じったコンディションでは少し劣っているので、それについては改善を試みるように努める。しかし我々のバイクはウエットでは非常にいい」