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65歳以上の"超オトナ"がジャック 下関大丸が写真館に

2016年11月10日 19:02  Fashionsnap.com

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下関大丸外観 Image by: FASHIONSNAP
下関大丸で「超オトナ写真館」が11月9日にスタートした。「超オトナ写真館」は、下関在住の65歳以上の男女を「超オトナ」と位置づけ、プロのスタイリストやカメラマンによって撮り下ろした写真を、館全体を写真館に見立てて展示するイベント。同日行われたオープニングセレモニーにはモデルとして参加した「超オトナ」30組中27組も登場し、地元のテレビ局や新聞社などから取材陣が訪れた。会期は11月22日まで。

65歳以上の"超オトナ"がデパートをジャックの画像を拡大

 「超オトナ写真館」では、下関大丸の地下1階から7階にパネル30枚とバナー90枚の計120枚の写真を展示。参加したきっかけは「娘が応募していた」「手術後、夫婦そろっての記念に」「元気なうちに写真を撮っておきたいと思って」など様々だが、参加者は実際に展示された写真パネルを見て「全然ちがう!」と自身の変身ぶりに驚いた様子だった。普段は人前に出るのは苦手という人が多く、「昔、下関大丸で開催された赤ちゃんの写真コンテストで娘が最優秀賞に選ばれ、そのご縁もあって」と参加を決めた松田さん夫妻は、メリーゴーランドに乗って撮影。「恥ずかしかったけど、やってるうちにだんだんその気になっていた」と振り返った。80歳の松岡さんは、黒や白など落ち着いた色の服を着ることが多いというが今回は「生まれて初めて着る」ピンク色のアイテムを着て撮影に挑んだ。他の参加者も、普段と違う体験に「新鮮な気持ちになった」「我ながら結構いけるなと自分を見直した」「いい冒険ができた」と好評で、「遺影にしても良いくらい綺麗に撮ってもらえた」という声も上がった。
 同イベントは、下関大丸の有志メンバー11人による新たな部署「特大の丸室」が、客が本当に喜ぶ"特大の丸"を生み出すことを目的に立ち上げた「特大の丸プロジェクト」の第1弾。総務や経理、食品、婦人服、紳士服など様々な部門を横断したメンバー構成で、プロジェクトリーダーを務めた濱村光高(下関大丸 業務推進部 経理)は「前例のないことだったためアイデアを形にするのが難しかったが、様々な部署の人が集まることで異なる視点やスパイスを加えることができた」と話した。今後も「下関に住んでいて良かったと思ってもらえるような企画を考えている」という。
 下関大丸の客の平均年齢は60歳以上で、70代がボリュームゾーンとなっている。西尾聡 下関大丸代表取締役社長兼特大の丸室室長は、同企画の狙いについて地域との密接な関係作りに加え「本州の西の端にある下関や下関大丸の元気を発信すること」と話す。今後もアクションを起こして「下関や、全国の『超オトナ』、そして百貨店が変わるような刺激をもたらすことができれば」としている。また内部に対しては「今回、店全体や下関市などそれぞれの仕事の枠を飛び越えたところで行動を起こせた」とし、今回のような企画が自然発生的に生まれるような組織の活性化に繋げたい考えだ。
■超オトナ写真館会期:2016年11月9日~11月22日時間:10:00~19:30会場:下関大丸1階正面玄関ほか館内各所住所:山口県下関市竹崎町4-4-10問い合わせ先:083-232-1111(代表)入場料無料