2016 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦第48回MFJグランプリスーパーバイクレースin 鈴鹿三重県・鈴鹿サーキット(1周=5.821km)
TOHO Racing レースレポートJSB1000クラス#104 山口辰也
11月5日(土曜日) 天候:晴れ路面:ドライ
公式予選/RACE1:2'07"196 7番手/RACE2:2'07"629 8番手
11月6日(日曜日) 天候:晴れ路面:ドライ
決勝/RACE1:8位(8周)/RACE2:5位(20周)
開催地:三重県・鈴鹿サーキット(1周=5,821km)
入場者数:25,500人(土・日合計)
劇的な岡山国際サーキットでの優勝から早くも1カ月以上の月日が流れ、全日本ロードレース選手権は、シリーズ最終戦を三重県・鈴鹿サーキットで迎えた。最終戦MFJ-GPも、前戦に続き2レース制となっており、レース1はわずか8周の超スプリント、レース2は戦略が必要な20周で争われた。今回は、事前テストがなく木曜日からレースウイークがスタート。
その間、山口は、トレーニングに励んでいたが、モトクロスで転倒し、またも左足の中指にヒビを入れていた。実際に走ってみると、痛みはあったがライディングに影響はなかった。それよりも約40日振りに乗るJSB1000マシン、そしてスピードを乗せて走る鈴鹿というコースもあり、まずは身体と目を慣らすところからのスタートとなっていた。
金曜からタイヤ選択を行いマシンのセットアップを進め、目標としている2分06秒台を出そうと、攻めのセッティングをTOHO Racing一丸となって進めて行った。公式予選は、今回もノックアウト方式となり、30分のQ1でレース2のグリッド、Q1の上位10台によってQ2が争われた。
Q1では、まずマシンの状態を確認し、いいフィーリングだった。計測2周目に2分07秒629をマーク。これがQ1でのベストタイムとなり8番手につける。区間ベストを計ると2分06秒台には届かなかったが、2分07秒台フラットまでは行けそうな手応えがあった。
Q2に向けてセットを詰め、ニュータイヤを入れてタイムアタックを敢行。自己ベストを更新する2分07秒196をたたき出しレース1は、7番手グリッドとなった。
レースウイークは4日間とも快晴に恵まれ、日曜日も雲一つない青空が鈴鹿サーキット上空に広がった。朝のウォームアップ走行で最後の確認を行い、午前中にレース1が行われた。
3列目7番手グリッドからスタートした山口は、ややスタートで出遅れてしまうが、オープニングラップはグリッドと同じ7番手で戻ってくる。しかし前のライダーを抜きあぐねているうちに、上位陣に離されてしまう。3周目にようやく6番手に上がるが、レース終盤に追い上げて来たライダーにかわされ7番手に後退。
最終ラップのシケインで一つポジションを落とし8位でフィニッシュする結果となった。ペースは2分07秒台と悪くなく、区間ベストを足すと、目標にしていた2分06秒台に入ることを確認。レース2は、何とかトップグループについていきたいところだった。
そして迎えたレース2。オープニングラップに多重クラッシュが発生。山口の直前だったため、巻き込まれそうになったがギリギリ回避。仕切り直しとなり、再びスタートが切られる。レース2もグリッドと同じ8番手でオープニングラップを終えると、2周目に7番手に浮上、さらに前を追って行く。
5周目のシケインで前を走っていたライダーが転倒、さらに6周目には、2コーナーで一つポジションを上げ5番手に浮上。トップグループに追い付きたいところだったが、序盤の追い上げでタイヤを消耗させてしまっていた。それでも単独走行となった山口は、ハイペースで走行を続け5位フィニッシュ。プライベーターでは最上位の結果となった。
■JSB1000 ライダー/監督山口辰也コメント
「スタート直後のポジション取りがうまくいかず、タイムを出せてもミスがありトップ集団に離されてしまいました。ただベストタイムは更新できたので、進歩した部分も確認できたことはよかったと思います。これもTOHO Racingのメカニックが完璧な状態にマシンを組んで送り出してくれたおかげです。今シーズンは、シリーズランキング4位、岡山国際サーキットで勝つことができました。TOHO Racingを応援してくださった、すべての方に感謝いたします。本当にありがとうございました」
■チーフメカニック戸井田剛コメント
「2016年は、トラブルも転倒もなく岡山国際サーキットでは、優勝もでき、シリーズランキング4位と現状ではベストに近い結果を残せました。最終戦鈴鹿では、二つ目標がありました。一つは2分06秒台に入れること、もう一つは計測ポイントで300Km/hを超えることです。ラップタイムは、僅かに届きませんでしたが、自己ベストを更新できましたし、計測では300.8Km/hを記録できました」
「KYBさん、ブリヂストンさん、今シーズンより使っているブレンボさんのブレーキも安定していたことも大きかったと思います。もちろんタイダーの山口の頑張りもありました。無事にシーズンを終わることができたことを、ご支援いただいた皆さんに感謝いたします。ありがとうございました。」
■総監督福間勇二コメント
「今大会も2レースありましたが、どちらのレースも今シーズンの集大成として、精一杯努力し挑みました。目標の6秒台には僅かに届きませんでしたが、自己ベストも出てマシンも調子良く最後まで走り抜きました。今シーズンは念願の優勝を成し遂げる事が出来、シリーズランキングもプライベーター上位の4位という結果を残すことができました。これも一重に皆様のご支援、ご協力、そしてご声援によるものと、心より御礼申し上げます。有難うございました。」