今月末に控えた最終戦バーレーンの翌日、11月20日に行われるWEC世界耐久選手権のルーキーテストで、4度のル・マン王者であるヤニック・ダルマスが特別顧問として招聘されることが明らかになった。同テストではダルマスが現行LMP1-Hの全マシンをドライブする予定だという。
現在55歳となるフランス人のダルマスがスポーツプロトタイプのステアリングを握るのは、2002年に12回目のル・マン参戦を果たして以来のことだ。
このバーレーンのテストにはポルシェ919ハイブリッド、トヨタTS050はもとより、今季限りでの撤退を決めたアウディR18も参加する予定。ダルマス招聘の理由は、彼の経験をもとに現在のLMP1マシンのコクピットがどのような視認性を持つのか、他カテゴリーから参加するルーキーたちに“指導”することだという。
WECオーガナイザーが選出したルーキーテスト参加ドライバーのうち、現在GP2に参戦してタイトル争いを展開するアントニオ・ジョビナッツィは、GP2を優先するため参加を辞退。
その代役として、LMP2のシグナテック・アルピーヌをドライブして14年のELMS欧州耐久選手権王者となったポール-ルー・シャティンがR18のシートに座ることとなった。
残るトヨタは、現在LMP2クラスのエクストリーム・スピード・モータースポーツに所属するピポ・デラーニを、ポルシェは同じくLMP2クラス首位のグスタボ・メネゼスをテストする予定となっている。
そのほか、LMP2クラスでは北米インディライツに参戦中のフェリックス・セラレスと、ELMSでLMP3クラスを戦うトム・ジャクソンがGドライブのオレカ・ニッサン05を、北米のプロ・マツダのワンメイクフォーミュラに参戦するパトリシオ・オワードとウィル・オーウェンが、リジェのステアリングを握る。
さらに、今季終盤3戦にLMP2クラスのマノーからエントリーしたウイリアムズF1開発ドライバー、アレックス・リンが、GP2のライバルでもあるジョーダン・キングとともにアストンマーティンのGTEマシンでトライアウトを行う予定となっている。