2017年型GT500マシンのレクサスLC500とニッサンGT-Rの開発テストが8日、前日に続いて富士スピードウェイで行なわれた。この日はタイム水準が前日より上がり、LC500がコースレコード約1.3秒落ちの1分28秒台をマークするなどしている。
テスト2日目は曇りがちながら、富士は連日のドライコンディション。走行は午前が9~11時、午後は1~4時の計5時間にわたり実施された。ただし、GT-Rは午前の後半と午後の前半はトラブルがあった模様でコースインせず。そのため、2日目の総周回数はLC500の48+83=131周に対し、GT-Rは28+22=50周にとどまっている。
搭乗ドライバー陣はレクサスが立川祐路、石浦宏明、大嶋和也の3名で、ニッサンはロニー・クインタレッリと松田次生。装着タイヤはLC500がブリヂストン、GT-Rがミシュラン。
午前のセッション開始から40分過ぎくらいまでは両車とも1分30秒フラット近辺がベストタイムだったが、少し陽が出た頃合いからタイムが上がりだし、まずGT-Rが最初に1分30秒の壁を破る1分29秒977をマーク。
すると約10分後にLC500が1分29秒538でGT-Rを上回り、やがてレコード1.3秒落ちの1分28秒693までタイムアップしていく。これがLC500の午前ベストタイムとなり、GT-Rの午前ベストタイムは前述した1分29秒977だった。
最高速も前日より上昇傾向で、午前はLC500が297.193km/h、GT-Rが291.655km/hをマーク。また、LC500は午後、1分30~31秒台コンスタントで5周前後ずつという走行を繰り返していくなかで次第に最高速が伸びていき、297.357km/hを記録している。
午後のLC500のベストタイムは1分28秒869で、午前のタイムにはわずかに及ばず。GT-Rは午後のベストタイムが1分30秒003、最高速は293.239km/h。
初日はLC500、2日目はGT-Rにそれぞれ長めのピット待機時間こそあったが、2日間のテストを通じてコース上での大きなアクシデントやトラブルストップは両車ともなかったものと見られる。ニスモの鈴木豊監督は「この段階のテストとしては概ね順調です」との旨を話しており、レクサス陣営に集まった各チームのエンジニアたちも、やはり概ね順調を窺わせる談話を語っていた。
タイム、最高速とも、季節条件がいいことを差し引いても速い印象だが、17年規定になっても「今季までと同じくらいのタイムが出るんだろうと思います」との見方を、鈴木監督はテスト終了直後に語った。