レストランなどで閉店時間を過ぎても長居する客は、店にとって大変迷惑らしい。10月末、2ちゃんねるに「閉店時間過ぎてるのに帰らないやつなんなの?」というスレッドが立ち、こんな本音をぶちまけていた。(文:okei)
「ラストオーダー終わったらできるだけ早く帰ってくれ。他に何組もいるならわかるけど、あんたらしかいねーんだ、ラストオーダー終わって誰もいなきゃ閉めれるんだから…」
「飲食店は場所の提供だけしているんじゃない」
確かに飲食店は、夜遅くまで営業し客が帰っても清掃やレジ集計などやることがたくさんある。ラストオーダーの時点で客がいなければ、前倒しで閉店準備を始めることもあるだろう。食事が終わっても長居されればイライラするのももっともだ。
しかし「ラストオーダーが終わったら早く帰って」は少し誤解を生む言い方で、「ラストオーダーって早く帰れって意味だったんか」とチクリと指摘するコメントもあった。これに対しては、「ラストオーダー時に注文したなら、閉店時間までに食べ終わってくれれば大丈夫」とのこと。本当に腹が立つのは、「閉店時間過ぎても居座るやつ」と、「ラストオーダー前からラストオーダー時に何も頼まず、テーブルにもなにも残っていないのに閉店まで居座るやつ」だという。
さらに「飲食店って勘違いされやすいけど、場所の提供だけをしているんじゃなくて、食事と飲み物を楽しむ場所を提供してるんだ」と続けた。飲食も会計も終了した客に場所だけ提供するのは儲けにならず、余計な経費も発生する。「店側のわがままでもあるけど…」とも書いていたが、オーナーや社員からすれば「正直痛い」のだろう。
「ネットで悪い噂流されるのも心配」
一方で、「閉店時間なったら構わず閉店作業するわ」という声や、「閉店ですって一言言えば済むじゃないか?」という指摘もあった。筆者も同感だが、それも簡単ではないらしい。
「あまりにも(時間が)過ぎれば言うもののそれは最終兵器であり、『追い出された!』と嘘をネットで流されるのを恐れ、慎重になる店が多い」
今どきのサービス業が頭を抱える問題だ。「お客が嫌な気持ちにならない方法がないか色々試したりしている」「あまりに露骨にすると悪い噂流されるし。難しい…」と悩みはつきない様子だった。
いい人だからそんなに悩むのかもしれないが、そこまで心配しなくても…と思ってしまう。客からすれば、居心地のいい店だからこそつい長居してしまうのだし、話に夢中で閉店時間に気付かないということもある。そんなに早く帰ってほしいなら一言「閉店時間です」と優しく教えてくれれば、ほとんどの客は素直に聞くのではないだろうか。
「フランスだと怒られていて、逆に感心した」
ただ、ネットを見ていると「お客様だから」と平気で店側に時間延長させて悪びれない人も確かに存在する。同スレッドにはこんな書き込みもあった。
「閉店しますと告げると俺を誰だと思ってるんだ、お客様は神様だのうるさいわ。バイトのおばさんがあんたは神様じゃないよ、疫病神だよと言い出した時は吹いたよ」
「フランス行った時は閉店前になると店員がはやく帰ってくれって怒ってきたし、入ろうとする客を阻止するわ怒鳴って店に入れないわ、なんかこんなんで良いよなって逆に感心した」
日本人はサービス過剰が当たり前になっていて、サービス業の人たちを本来の仕事以上に疲れさせている。閉店間際になったら頃合いを見てさっさと帰った方がよさそうだ。