Q&AサイトのYahoo!知恵袋に、職場でのマナーに関するこんな質問が寄せられています。相談者のmidristさんは職場で上司から「来客用トイレのトイレットペーパーを三角折りにして、使用するごとにトイレのふたを閉めるのは常識」と注意されたそうです。
しかし相談者さんは、トイレのふたは理解できるものの、三角折りは「他人が触れた痕跡が残って逆に気持ちが悪い気がする…」と疑問を抱いたよう。「皆様の職場でもそう(折るのは常識)ですか?」と尋ねています。(ライター:Makiko.N)
「きれいアピールのためにはいい」という評価もあるが
トイレットペーパーの先が三角に折られているのは、ホテルや飲食店のトイレなどではよく見かけますが、職場でも常識となりうるのでしょうか。回答者のharuka_t_17さんはその趣旨をこう理解して、賛同しています。
「三角折りは、清掃員が『掃除しました』のサインとして折るものだそうですから、来客用トイレであれば、きれいアピールのためにそうしましょうというルールが職員の間でできても不思議じゃないかなと思います」(haruka_t_17さん)
確かに切れ端がきれいに折られていると、清潔感はあります。その一方で、清掃員以外の人が勝手にやるのはどうか、という疑問も出されています。
「清掃担当者は用足しするわけじゃないから、これはOK。普通の奴が使ったあとなら、洗う前の手で何触ってんじゃいボケ!と言われてもしょうがない」(yamamosenninさん)
もしも用を足したばかりのトイレに、きれいアピールのサインを残せということになれば、その清潔感は見かけだけのものになってしまいます。
藤田保健衛生大学の堤寛教授のブログによると、お尻を拭いた手に便の細菌が付かないようにするには、トイレットペーパーを10枚重ねる必要があるとか。用を足した後に三角折りをすれば、手についた菌が紙に移るおそれもあります。
上司が勝手に作る職場の「謎マナー」は勘弁してもらいたい
マイナビウーマンが今年1月に実施したアンケートでも、トイレットペーパーを三角折りにする女性について、52%の人が印象は良くないと答えていました。
「ほかの利用者の事を考えてくれている気がします」
「見た目が美しいと思う。使うときも使いやすいから」
として支持する人もいますが、「意味を勘ちがいしているのではないでしょうか。お行儀よく見せようとして墓穴を掘っている」という厳しい意見も。回答者のrotter_knaveさんの職場では、逆に「三角折りは不要」といわれています。
「わが社では三角折りは不潔である、やや垂らした状態にして置けです。カットしたままでは次は使い難いですから、つまめる分だけ残してカットしよう運動をしました。三角折りは余計なお世話で不清潔です」
中小・零細企業では人数が少ない分、社長や上司が職場の「謎マナー」や「謎運動」を唱え、社員が困惑することもあるのでしょうね。結論としては、掃除直後でなければ三角折りは必要なさそうです。
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