10月末の2ちゃんねるに気になる投稿がありました。「わい社畜、緊急入院レベルだと言われて明日仕事を休むか悩む…」というもので、投稿者は入社1年目の24歳。「ぶっちゃけると糖尿」とのことで、身長167センチで75キロとちょっと太めの体形のようです。
自覚症状がないため油断していたところ、健康診断の数値がかなり「やばい」レベルになってしまったとのこと。緊急外来で「明日診察を受けるように」と言われるものの、「明日の仕事はかつかつでいきなり休むのは躊躇うレベル。わいはどうしたら…」と迷っていました。(文:篠原みつき)
糖尿病の疑いがあっても6割強しか治療を受けていない
厚生労働省の推計によると、糖尿病有病者と予備群は約2050万人とされ(平成24年「国民健康・栄養調査」より)、糖尿病が強く疑われる人のうち、現在治療を受けている人の割合は男性65.9%、女性64.3%にとどまります。若いうちは自覚症状が出ないことが多いため、治療せず過ごしてしまう人が多いようですが、放置すると将来失明に至るなど合併症が恐い病気です。
投稿者は「数字的には卒倒してもおかしくないレベルらしい。自覚症状なし」と語っているが、その数値は、「HbA1cが11」とのこと。「糖尿病いま注目の最新医療法」(医学博士・清野裕著/河出書房新社)によると、HbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)とは、血糖値が持続的に高いかどうかをみる検査の値です。健康な人なら4.6~6.2%、6.5%以上だと「糖尿病型」と判定され、血糖値や症状を調べた結果から「糖尿病」と診断されます。
HbA1c が11%という投稿者は完全に糖尿病のようですが、同書ではHbA1c が9%、10%だと「いずれ合併症が出現することは避けられず、時間の問題と考えるべきレベルになります」と警告しています。しかし、「しっかり治療をつづけて早期に改善されれば合併症のリスクはそれだけ遠ざかる」とも力説しています。
「体調不良でも休めない、休みづらい」という空気というけど
「どうしたら」などと悩んでいる場合ではありません。さっさと病院へ行きなさいという状況です。コメントも「倒れられるほうが迷惑」「仕事と身体どっちが大切なんや? 」「人工透析と壊死だけは回避せな…」などと返されています。
投稿者は「寿命に関係するから休むわぁ」と言うものの、「しかし会社に居づらくなるのもいやなんや…」と葛藤が続いていました。この態度に、「糖尿は一生付き合わないといけない病気だから一回入院して検査&脅しを受けてくるといいよ」と同じ悩みを持つ人からの忠告もありました。
投稿者は最後に、「みんなありがとなぁ…正直明日休めんかったら仕事変えるかもやで…」とお礼を言っていました。彼は「体調不良でも休めない、休みづらい」という部分を気にしていたようですが、そもそも働き過ぎで生活習慣が悪くなり発症した可能性があります。真剣に職を変えることを考えたほうがいいと感じました。
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