トップへ

JRC第9戦:得意の新城で勝田が4勝目。逆転で7度目のチャンピオンに

2016年11月07日 12:21  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

今季4勝目を挙げ、逆転戴冠を成し遂げた勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)
全日本ラリー選手権(JRC)は4~6日、第9戦新城ラリー2016が行われ、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が今季4勝目を挙げ、逆転戴冠を飾った。勝田のチャンピオン獲得は2013年以来7度目のこと。 

 今季最終戦となる新城ラリーは、愛知県新城市と隣接する岡崎市で開催。設定されるステージはすべてターマック(舗装路)で、テクニカルなステージや2車線を使った速度域の高いステージなど、バラエティに富んだステージ構成となっている。

 今大会は全17SSが設定され、総ステージ走行距離106.941km、総走行距離410.401kmで争われた。


 ランキング2番手で最終戦に臨んだ勝田は新城ラリーを得意としており、5日(土)に行われたオープニングのSS1から2番手以下に7秒ものギャップをつける快走をみせる。

 追われる立場のランキング首位、奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)は、SS2で反撃を試みるもステージ走行中にスピンし、コース脇の木にヒット。マシンダメージが大きくリタイアとなり、戦線離脱を余儀なくされてしまった。

 ライバルの脱落によりチャンピオン獲得へ大きく前進した勝田は、その後も手を緩めず、デイ1に行われた10SS中4SSでステージ勝利を飾る走りを披露。奴田原に代わり、総合2番手に浮上した新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)に対し、26.6秒のマージンを築いて初日を終えた。

 総合3番手にはJN6クラスのマシンを抑え、JN5クラスを戦う新井大輝/小坂典嵩(シトロエンDS3)が続いている。

 翌6日(日)の7SSで、勝田は後続との差を見てペースをコントロール。ステージ最速タイムを記録したのはSS13のみだったものの、1度も総合首位を譲らずに、5月の第3戦以来となる今季4勝目。逆転でチャンピオンの座を手にした。

 競技終了後、勝田範彦は「今シーズンは前半で3連勝したあと、途中で失速してしまいましたが、盛り返すことができました」とラリーを振り返る。

「クルマも状態が良く、タイヤもマッチしていました。最後まで何が起こるか分かりませんから、完走できた時は本当に嬉しかったです」


 総合2位には新井敏弘、総合3位にはJN5クラスの新井大輝が続き、総合4位には同じくJN5のヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタ86 R3)がつけた。JN6クラスの3位は徳尾慶太郎/枝光展義(ミツビシ・ランサーエボリューションX)が獲得している。

 JN5クラスは総合順位でも3位に入った新井大輝が6日の7SSすべてでクラス最速タイムを記録するなど圧巻の走りで2連勝を飾ったほか、JN4クラスは石川昌平/石川恭啓(トヨタ86)が、JN3クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が、JN2クラスは小濱勇希/馬場雄一(スバルBRZ)が、JN1クラスは鈴木尚/山岸典将(スズキ・スイフト)が、それぞれクラス優勝している。