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スズキタカユキ、インドネシア企業と取り組むローカルブランド事業拡大へ

2016年11月06日 16:42  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

ジャカルタで開催「スズキタカユキ フォー バティーク」のショー
ファッションデザイナーのスズキタカユキとインドネシアの大手アパレル企業Dan Lirisの協業ブランド「スズキタカユキ フォー バティーク(suzuki takayuki for Bateeq)」が、ジャカルタのファッションウィークでファッションショーを開催した。2015年に続き2シーズン目の発表。ショーでは現地生産の新作コレクションに加え、"仕立て屋"と称されるスズキタカユキが即興でドレスのデザインをアレンジするパフォーマンスが好評を得た。

スズキタカユキがインドネシアでショーの画像を拡大

 アジア市場における新しいローカルビジネスを開拓しているスズキタカユキは、ソロに従業員1万人以上の工場を持つDan Lirisと契約し、同社のブランド「バティーク(Bateeq)」にデザイン提供する形で現地向けのコレクションを制作している。「スズキタカユキ フォー バティーク(suzuki takayuki for Bateeq)」は、ソロの工場で企画デザインが進められ、2015年10月にファーストコレクションを発表。翌年からジャカルタのギャラリー・ラファイエットなどで販売したが課題も多く、現地の女性が好む色使いや装いなど再度リサーチを重ねて改善し、セカンドコレクションでは大幅に型数を増やして発表に至ったという。
 ジャカルタのファッションウィークで開催された「スズキタカユキ フォー バティーク」2017年春夏コレクションのショーでは、得意とする繊細なカッティングや動きのある布使いを活かしながら伝統的なバティック柄から着想したプリントなどを多く取り入れ、カジュアルウエアからフォーマルなドレスまで幅広く提案。最後の1体は、ランウェイに登場したスズキタカユキの手でオフホワイトのロングドレスにハサミが入れられ、チュールやブルーの染料をアレンジして全く異なる印象のドレスに変化させた。現地メディアやゲストから高評価を得たという新作は、年内を目処に現地で販売が予定されている。
 インドネシアにおけるスズキタカユキの挑戦は、毎日放送のドキュメンタリー番組「情熱大陸」で取り上げられたことも影響し、日本企業から商品の販売について依頼があるなど反響が寄せられているという。今後も、スズキが特にエネルギーを感じるというASEANを含むアジア地域において、ローカルに入り込んだもの作りのビジネスを広げていく考えだ。