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【スーパーGTもてぎ】異例の2レース開催。最終戦の流れと、ウエイトハンデについておさらい

2016年11月04日 12:11  AUTOSPORT web

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異例の週末となる最終戦もてぎ(写真は昨年の最終戦)
今シーズンのフィナーレとなるスーパーGTもてぎだが、この週末は過去のスーパーGT史に例を見ない“特殊”なレースとなる。今年4月に発生した平成28年熊本地震の影響で、大分県日田市にあるオートポリスが被災。そのため予定されていた第3戦が、『熊本地震復興支援大会』としてこのもてぎで開催されることになるのだ。

 現在まだ暫定版しか出ていないが、週末のタイムスケジュールと流れをおさらいしておこう。

 まず、この週末は11月12日(土)が第3戦、13日(日)が第8戦の日であることを認識しておこう。つまり予選と決勝を1日で行う“ワンデーレース”を2日連続で行う仕組みだ。通常は土曜午前に公式練習があり、午後に予選という流れだが、公式練習は金曜日の午前、午後に1時間ずつ行われるのみ。もし持ち込みセットがあまり当たっていなかった場合は、修正する時間はかなり少ないだろう。
 
 土日は、それぞれ午前にGT500クラス、GT300クラスの公式予選が行われる。それぞれ15分間ずつしか用意されていないため、土日でそれぞれAドライバー、Bドライバーがそれぞれアタックを担うことになると言われている(確定情報ではないが)。GT500クラスの場合は、通常1回のアタックに約8分間ほど要しているが、一度のアタックでは赤旗が出たとき等の不安もある。どんな予選を行ってくるだろうか。

 午後は両日とも、53周(250km)の決勝レースが行われる。GT500/GT300混走、ふたりのドライバーでレースを戦うのはいつもどおりだ。ただ、毎年のことだがレース距離が通常よりやや短いため、ピットストップのタイミング等がかなり重要になってくる。

 また、最も各陣営を悩ませそうなのがウエイトハンデだ。スーパーGTでは、ウエイトハンデのシステムについては下記のように規定されている。

1台の車両(競技車両ゼッケン番号単位)に登録されたドライバーが、それぞれの競技会におい
て獲得したドライバーに対するシリーズ得点の累積を基準にウエイト積載が課せられる。
(1)参戦6戦目までは:
前戦までの各戦においてその車両を運転したドライバーが獲得したシリーズ得点の累積1ポイントを2kgに換算した重量のハンデウエイトを積載しなければならない。
(2)参戦7戦目:
前戦までの各戦においてその車両を運転したドライバーが獲得したシリーズ得点の累積1ポイントを1kgに換算した重量のハンデウエイトを積載しなければならない。
(3)参戦8戦目:
ハンデウエイトは撤回される。

 つまり、土曜の第3戦では多くのチームが(2)に該当する(シーズン途中でラウンドをスキップしたチームは(1)が該当)ため、獲得ポイント×1のウエイトを積む。一方で日曜の第8戦では、多くのチームが(3)にあたるため、ハンデゼロとなるのだ。

 近年のスーパーGTは非常に繊細で、同じコースでもハンデウエイトが変わるだけで一気に状況が変わる。また、この時季は気温や路面温度が変わりやすく、1日で戦力図が変わる可能性もある。もちろん、その逆も大いにあり得るだけに予想はしづらい。

 2日間で最大で42ポイント(優勝20ポイント、ポールポジション1ポイント×2戦分)が獲得できる今回のもてぎ。“一発逆転”もあり得るだけに、目が離せない週末となりそうだ。