元F1チーム代表のロス・ブラウンが、現在、F1の新オーナーとなるリバティ・メディアのコンサルタント的役割を果たしており、選手権の方向性を定める立場としてF1に復帰する意思があることを認めた。
ブラウンは2009年に自身が率いるブラウンGPでタイトルを獲得した後、チームをメルセデスに売却、2010年からメルセデスAMG F1チームの代表の座に就いたが2013年末でチームから離脱、F1から引退した。
ベネトン、フェラーリなどで成功を収めてきたブラウンのF1復帰を求める声は多いが、ブラウンはこれまで、今の生活に満足していると発言してきた。
しかし最近リバティ・メディアと契約するとのうわさが持ち上がっており、実際にブラウンはSky Sports Newsのインタビューにおいて、F1復帰に関心を持っていると認めた。
「F1の前進に手を貸すことができればうれしい」とブラウンは語った。
「素晴らしいスポーツだし、エンターテインメントとスポーツといった領域でポジションを維持していくのは困難だがやりがいがある。そういう可能性において役割を果たすことに魅力を感じるだろう」
「観客としてフラストレーションを感じる。このスポーツに関わった後で傍観的立場から見ると、彼らはなぜこういう決断を下すのかと思うことがある。このスポーツに関わっていたころを懐かしく思う。仲間意識や興奮をね。ただしそれに伴い腹立たしいこともあり、それについては懐かしく思わないが」
リバティ・メディアは、過去にF1でさまざまなスポンサーシップ契約をまとめた経験を持つザック・ブラウンとロス・ブラウンを起用しようとしているという推測が広がっているが、ロス・ブラウンはすでに合意したという報道は否定した。また、チームに所属する形でのF1復帰には関心がないと明言している。
「まず、リバティ・メディアからF1の概観について見解を示してほしいというアプローチがあり、コンサルタント的な作業をしてきた。だが今のところその範囲にとどまっている。彼らがF1やチームがどう機能しているかを理解するのを助けているだけだ」
「私には再びチームに所属したいという気持ちはない。たくさんのチームに所属し、楽しんできたが、今後どこかに加入することはないだろう」
リバティ・メディアとしてはブラウンを常任のポジションに就かせたい考えだが、ブラウンはBBCに対し、「F1の将来に貢献したいという気持ちはあると思うが、今はバーニー(・エクレストン)がリングマスターであり、彼が今後の数年の状況を決定することになる」とエクレストンを意識し慎重な発言をしている。