トップへ

「KENZO×H&M」が今日発売、新販売システム導入し風物詩の行列消える

2016年11月03日 13:32  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

H&M新宿店に来店したウンベルト・リオンとキャロル・リム Image by: FASHIONSNAP
H&Mの今年のデザイナーズコラボレーション「KENZO×H&M」が発売された。今年は事前応募制という新たな試みを採用。各店舗の当選者のみが行列に参加するという例年とは異なる形式で販売を行った。発売に合わせ「ケンゾー(KENZO)」クリエーティブディレクターのウンベルト・リオン(Humberto Leon)とキャロル・リム(Carol Lim)がH&M新宿店に来店。発売開始の瞬間を見届けた。

新販売システム導入初のコラボ「KENZO×H&M」が今日発売の画像を拡大

 デザイナーの2人は発売の直前まで売場で自分達が手掛けたコラボレーションのショッピングを満喫。先頭に並んだ客と記念撮影を行い、発売前には列の客に話しかけるなどファンとの交流を楽しんだ。「この日を日本で迎えられることが出来て嬉しく思う。コラボでは私達が持っているブランドをのDNAを表現することができた。このコラボレーションがブランドにも新しいエネルギーを与えてくれたと思っているし、『KENZO』の世界観や哲学を多くの人に知ってもらえるいい機会だと思っている」といい、「今回のコレクションは自分のワードローブに加えると華やかで楽しい気分させてくれるアイテムがそろっている。自分の持ち合わせの服とも色んな組合せをして楽しんでほしい」と語った。 発売日を迎えた今日、事前応募による当選者は来店時間が明記されたハガキを持参し来店。IDで本人確認する厳重な体制を敷き、当選者だけに商品を購入する権利が与えられた。10時から13時まで9回のスロットを設け、各回約30人に15分間の買い物時間が割り当てられ、例年のカオスな雰囲気に比べ、平穏なムードでスムースな買い物環境が提供された。近年のデザイナーズコラボでは、風物詩となっていた店舗前の行列は、迷惑行為や転売を目的にした客が殺到し、客同士のトラブルに発展するなどネガティブな面も目立っていた。ブランドでは対策として、昨年は初めて整理券を配布し行列を極力作らせない施策を講じたが、それでも十分ではなかった。H&Mジャパンのクリスティン・エドマン社長は「昨年は1週間前から転売業者が列を作り始めるなどして、本当にアイテムを求めるファンの方々に商品が渡らなかった。本来私達が商品を手にとって欲しいお客様に公平な形でお買い物をしていただきたく事前応募制を採用した」と新システム導入の経緯を説明。オンラインストアでも取り扱いも始めたことで「買い物が好きな方は都市部だけでなく全国にいるので、多くの方にリーチが出来てよかった」とコメントした。
 新宿店で第1グループに当選した客はインタビューに対し「昨年の様子も知っているので、楽しい中でもルールが必要だと感じていた。余裕を持って買い物ができたので良かった」と回答。男性客が多数を占める中、女性の購入客は「欲しいものを計算して4万円の予算でお店に来た。ゆっくり素材やサイズを確認して買い物が出来たのが嬉しかった」といい、また韓国人の女性は「韓国だともっとごった返ししているので日本で買えてラッキーだった」と話すなど、カスタマーには新システムが好評のようだ。アイテム別ではアウターに人気が集まり、ショッピングバッグを模したバッグを買い求める客が多くいた。オンラインでは9時の販売開始の時点でアクセスが殺到し、一部の商品を除き、完売の商品が相次いでいる。
■ 関連記事 ・創業デザイナー高田賢三に敬意を込めて ウンベルト・リオンとキャロル・リムが語る「KENZO × H&M」(2016年10月24日)・「KENZO×H&M」ジャン・ポール=グード演出、音楽・ダンス・ファッションが融合したショーをNYで開催(2016年10月20日)・「KENZO×H&M」今年は事前応募制に、プレエントリーを開始(2016年9月23日)・「KENZO x H&M」広告ビジュアルをジャン=ポール・グードが監修、日本からは坂本龍一が参加(2016年9月12日)・「KENZO x H&M」ヴィジュアルの一部が初公開(2016年7月26日)・H&M、2016年のコラボは「KENZO」に決定(2016年05月25日)
■ KENZO x H&M -ルックブック-■ KENZO × H&M-アイテム-(価格表示)■ KENZO x H&M -ショー-公式サイト