カル・クラッチローは、マレーシアGPでハイサイド転倒を喫した際、マシンから放り出された時は「月まで飛ばされたようだ」と振り返った。
土曜日のフリー走行と予選で転倒を喫したクラッチローは、左手の中手骨を骨折したままレースに出場。決勝レースでは、5人の先頭集団の一番後ろを走行していたが、残り8周となった周の2コーナーでハイサイド転倒を喫しリタイアとなってしまった。
「大きなクラッシュだったから少し痛むね」とクラッチロー。
「スピードは早くなかった。本当のことを言えば極めて遅かったのに、僕はオフスロットルでハイサイドを起こしてしまったんだ。マルク(・マルケス)もその1周前に同じ目にあっていたが、彼はなんとか立て直してバイクに戻ることができていた」
「僕は、『マルクのようにやってはだめだ』と思っていたけど、逆に月まで飛ばされたようになってしまった。ほぼ顔面で着地してしまったから、少し混乱したけど大丈夫だった。だけど、足と足の親指と予選のクラッシュで骨折した手も痛んだ。だから、もう一度バイクに乗るのは不可能だったよ」
クラッチローのアクシデントは、12周目以降に起こったアクシデントの最初のひとつだった。その後、マルケスが11コーナーで転倒。ドゥカティのアンドレア・イアンノーネは9周の間トップ集団を率いていたにも関わらず、13周目の9コーナーで転倒した。
「表彰台が狙えた機会だったのに残念だったよ」とクラッチローは転倒時のことを振り返った。
「アクセラレーションに苦労していたんだ。僕たちはトラクションコントロールの動きを改善する必要がある。この部分で充分な競争力がないから、僕やマルクはブレーキを多用することで埋め合わせなければならなかった」
「僕はベストをつくしたけど、今回は結果に出なかったようだ。チームには本当にすまないと思っている。1ポイントも獲得できないなんて本当に残念だ」