マノーのパスカル・ウェーレインは、接触事故によりメキシコGPのオープニングラップでリタイアしたが、その原因を作ったのはハースのエステバン・グティエレスであると発言した。
スタート直後、集団がターン1からターン2へとなだれ込む中で、グティエレスはロックアップしてウェーレインにヒットした。それによりウェーレインはマーカス・エリクソンのザウバーに向かってはじき飛ばされ、サスペンションを破損した。
ウェーレインは映像を確認してアクシデントを検証し、「彼(グティエレス)のブレーキングはとにかく遅すぎた」と述べた。
「彼は前を走っていたマクラーレンに向かって突進し、タイヤをロックアップさせていた。それで僕に接触したんだ」
「リプレイで見たところ、彼のイン側に1台いた。でも3台が並んで通れるようなコーナーではなかった。そういうことだ」
「彼には僕を追い越せるチャンスはなかった。彼にとってもリタイアするリスクがあった」
「中団ではいつも何かが起こる可能性があるけれど、このアクシデントは避けられるものだった」
グティエレスはペナルティを免れたが、それはフェアだったと思うかと尋ねられたウェーレインは「分からない。僕の決定ではないからね。ただ、僕のレースがあの後終わってしまったのは事実だ」と答えた。
「今週末、僕らは素晴らしい仕事をしていただけに、僕にとってもチームにとっても残念なことだった」
グティエレスはその後もレースを続行することができ、最終的に19位でフィニッシュした。彼はこのアクシデントは自分の責任ではないと考えている。
「自分がリタイアしたらもちろんがっかりする。でもあの接触を避ける方法はなかった」とグティエレスは語った。
「ザウバーが左にいて、彼(ウェーレイン)が右にいた。それで2台にどんどん行き場をなくされるような形になっていった」
「彼のレースがあんなことになったので腹を立てるのは分かる。僕が彼の立場なら同じだったろう」
「だけど僕に腹を立てるのは筋違いだ。だって僕には全く手立てがなかったんだから」
グティエレスのブレーキングが遅すぎたというウェーレインの意見を聞いたグティエレスは「違う」と否定している。
接触の後も走り続け、ポイント圏内には一歩及ばなかったが11位までリカバーしたエリクソンは、この事故はレーシングアクシデントであったと考えている。
「一台のマシンが僕の方に飛んできてヒットした」とエリクソン。
「時にはあることだよ。(まだビデオを)見ていないが、あれはレーシングインシデントだと感じた」