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ニッサン、新パワートレイン『e-POWER』を開発。ノートに搭載し発売開始

2016年11月02日 14:01  AUTOSPORT web

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ニッサンが発売した『ノート e-POWER』。ガソリンエンジンを発電のために使用する。
日産自動車は11月2日、コンパクトカーのノートに新しく開発した新電動パワートレイン『e-POWER』を搭載したグレードを追加し、2日から発売すると発表した。

 これまでニッサンは、2010年に電気自動車のリーフを発売。モータースポーツ界でもNISSAN LEAF NISMO RCや、ル・マン24時間にも挑戦したZEOD RCなど、電気レーシングカーへの挑戦を続けてきた。今回リーフに搭載されることになった『e-POWER』は、これまでと異なる電動パワートレインだという。

『e-POWER』は、ガソリンエンジンとモーターを融合した新しいパワーユニット。これまで、電気自動車はバッテリー→インバーター→モーターという駆動で、一方で多くのメーカーが採用しているハイブリッドは、エンジンとモーターの駆動を組み合わせ、どちらかといえばモーターはエンジンのパワーを補うためのものだった。

 しかし、今回ニッサンが発表した『e-POWER』は、エンジンはあくまで発電のために使われ、駆動は100%モーターから得られる。通常の発進や走行時には、エンジンが停止したまま高電圧バッテリーからの電力だけで発進。バッテリーの残量や車速に応じてエンジンを始動し、エンジン音が気にならない回転数に制御しながら充電を行うという。

 また、急加速や登坂時などには、バッテリーからの電力に加え、エンジンで発電した電力も直接駆動モーターに供給し、力強い走りを実現。さらに減速時にはエンジンを停止し、回生発電した電力を高電圧バッテリーに充電、停車寸前まで回生が行なわれるため減速エネルギーを無駄にしないという。外部電力からの充電は不要で、ガソリンの給油のみで走行することが可能だ。

 システム機構としてはシリーズハイブリッドに分類されるという『e-POWER』だが、静粛性や快適性を実現している一方で、2リッターターボに匹敵するビッグトルク、アクセルペダルの踏み戻しだけでの減速を実現するなど、電気モーターならではの走りを得られているという。また、キビキビとした走りの『Sモード』、燃費にやさしい『ECOモード』を選ぶことが可能だ。燃費はノートe-POWERの場合、e-POWER Sは37.2km/L、e-POWER X/e-POWER MEDALISTは34.0km/Lだ。

 ノート、ノートe-POWERの詳細はホームページ(http://www.nissan.co.jp/NOTE/)まで。価格も最上級グレードの『e-POWER MEDALIST』で224万4240円と、手が届きやすい。また、スーパーGTでもおなじみオーテックジャパンからは『e-POWER』の発売にあわせ、新たなカスタムカー『モード・プレミア』も発売されている。