セバスチャン・ベッテルがメキシコGPにおいて無線で何度かフラストレーションを爆発させたのを見て、ダニエル・リカルドは今のベッテルは彼らしくないと語った。
決勝終盤、3位を走るマックス・フェルスタッペンがベッテル相手に防御していた際、コースオフした後に3位でコースに戻り、そのままポジションを譲らなかったことで、ベッテルのフラストレーションは最高潮に達した。
ベッテルはチームへの無線の中で、何度も暴言を吐き、対象はフェルスタッペンにペナルティを出さないFIA F1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングにまで及び、チーム代表マウリツィオ・アリバベーネから落ち着くよう指示された。
レース終盤、ベッテルはリカルドと4位を争っていたが、そのなかで両者のホイールが接触。レース後、ベッテルはターン4へのブレーキング時に進路変更をしたと判断され、10秒加算のペナルティが科された。
「今年セブは少しフラストレーションがたまっているようだ。彼らしくないと思う」とリカルドは述べた。フェルスタッペン、ベッテルへのペナルティによってリカルドは3位に昇格、今年のドライバーズ選手権3位も確定した。
「少し行き過ぎだと思う。彼は過去にも感情的になることがあったけれど、今年は少し行き過ぎていると思う」
「明らかに今季の結果に満足できていないんだろう」
「彼はもしかするとフェラーリにはメルセデスと戦うチャンスがあるかもしれないと思っていたのだろうが、物事はそう運ばなかった」
リカルドは、バトルの興奮の最中はフラストレーションを感じやすい状態であることは認めたが、ドライバーはチームの無線での発言をもっとコントロールするべきだと述べた。
「(バトルで)興奮しているときはいろいろあるけれど、多少は寛大にならないとね」と彼は言った。
「そういうときに無線のボタンを押して言いたいことを言ってしまうのは簡単だが、その内容が放送されることもある」
「僕だって実際話していることの倍は話したいことがある。だけど我慢してじっと待つようにしている。まずはひと言ふた言、自分に話してから、無線のボタンを押すようにしている」
「衝動的に無線のボタンを押してうっかり言いたいことをぶちまけてしまいそうなら、少し気をつけるべきだと思う」
「なにもあえて悪態をついてそれを放送される必要はない。ヘルメットの中で悪態をついて、自分の心に話しかければ、すぐに落ち着けるものさ」
ベッテルはホワイティングに対して暴言を吐いた件について、FIAに対して謝罪文を送り、FIAはこれを受け入れてペナルティを科さないことを決めた。