関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL) SUPER FORMULA Round 7
15th JAF GRAND PRIX SUZUKA
2016.10.28(fri)~30(sun)
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
No.19 J.P de Oliveira
No.20 Yuhi Sekiguchi
タイトル逃すも3勝を挙げ実りある1年に
伊藤忠エネクス株式会社様をメインスポンサーにお迎えし、19号車のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラに加えて、20号車には新たに関口雄飛を起用し挑んだ2016年シーズン。
第3戦富士でオリベイラ、第4戦もてぎと第6戦SUGOで関口が勝ち星を挙げ、関口がランキングトップで臨んだ最終戦鈴鹿。チームランキングも僅差で3位につけて、熾烈なタイトル争いもいよいよ最終局面を迎えました。
10/29(土) 公式予選
天候:晴れ コース:ドライ 気温:22℃ 路面温度:27℃
占有走行が行われた前日の10/28(金)は降雨となりましたが、予選日は朝から快晴となりました。今季最終戦でチャンピオン争いを繰り広げているということもあり、伊藤忠エネクス様より長尾達之介取締役兼専務執行役員をはじめ役員の皆様にもお越しいただき、監督の星野一義も気合十分。14時25分からの予選に臨みました。
今回のラウンドは2レース制で行われるため、予選は通常通りQ1~Q3までのノックアウト方式で行われる一方、Q1でレース1のグリッドを、Q1~Q3の総合結果でレース2のグリッドを決する方式で行われました。
Q1は20分間。開始5分以上も前からドライバー達はピットロードに整列して待機します。ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラと関口雄飛もQ1開始とともにコースインしていきます。2台共に計測3周目で1度目のアタックをし、残り時間約12分で関口が、同じく残り時間約10分半でオリベイラがピットインし、作業を行います。
残り時間6分50秒でオリベイラがピットアウト、そして6分を切るところで関口がピットアウトし、レース1のスタート順位を決める大事なアタックへと向かいます。まずは先にコースインしていたオリベイラが1.38.525をマーク。続いて関口もアタックを敢行し、1'38.592のタイムとなります。
しかし、このタイムはトップタイムのドライバーに遅れること約1秒。これまでにない苦しい予選Q1となってしまいます。オリベイラは12位、関口は13位となりこの順位からレース1をスタートすることになりました。上位14台が進出できるQ2へはギリギリですが、残りました。
10分間のインターバルを挟んで14時50分にQ2が始まりました。Q1の苦しいタイムから切り替えるべく、ITOCHU ENEX TEAM IMPULの2台はこのインターバルの間に慌ただしくセッティングを微調整。
7分間のQ2、オリベイラは開始前からピットロードへ待機し、グリーンシグナルとともにコースへと飛び込んでいきます。関口は開始後しばらく経ったのち残り時間5分35秒でQ2出走全14台中一番最後にピットアウトします。
先にコースインしアタックを行っていたオリベイラが残り時間1分20秒で1'38.208を記録するも、満足するタイムとはならず。次々にタイムを更新していくライバル勢。オリベイラは無念のノックアウトのボーダーラインを下回り、10位となってしまいました。
関口もアタックを敢行し、残り時間が0になるギリギリでフィニッシュラインを切ってくるも上位8台に入ることは出来ず。1'38.795のタイムは13位という順位で、2台共にQ2脱落、ITOCHU ENEX TEAM IMPULは今シーズン初めてQ3進出を逃すという苦汁を舐める予選となりました。
10/30(日) 決勝レース1
天候:晴れ コース:ドライ 気温:17℃ 路面温度:19℃
決勝レース距離 5.807km×19laps=110.333km
前日の予選同様、晴天となった鈴鹿サーキット。日曜日の午前と午後に1レースずつ行う日程となっていたため、通常行われる朝のフリー走行は無く、9時45分にレース1のフォーメーションラップが開始しました。
レース1はタイヤ交換義務がなしで行われる19周のスプリントレース。ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが予選Q1の順位である12位、関口雄飛が13位グリッドからレースをスタートしました。
2台共にスタート~オープニングラップで順位を上げることに成功。オリベイラ9位へ、関口10位でホームストレートへ戻ってきます。
その直後、2周目のホームストレートから1コーナーでITOCHU ENEX TEAM IMPULのチームメイト同士のバトルが勃発。関口がオリベイラをオーバーテイクし、順位を入れ替えます。
9位に上がった関口はさらに前方8位を走るNo.41 ストフェル・バンドーン選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)に迫り、シケインや1コ―ナーでのオーバーテイクを伺います。13周目のシケインで、インからのオーバーテイクを狙うもバンドーン選手のブロックに遭い、マシンをスライドさせながらも食らい付いていきます。
翌14周目、今度はアウト側から仕掛けるも抜けず。そのシケインの立ち上がりでバンドーン選手と接触。押し出す形となってしまいましたが、8位のポイント獲得圏内へとポジションを上げます。
関口は接触の影響で一旦、9位へと後退しますが最終的には8位、オリベイラは9位でフィニッシュしました。
レース終了後、関口に対してはバンドーン選手との接触に関して競技結果に30秒加算のペナルティが課せられ、最終順位は18位となりました。オリベイラはこのため繰り上がって8位となっています。
10/30(日) 決勝レース2
天候:晴れ コース:ドライ 気温:22℃ 路面温度:28℃
決勝レース距離 5.807km×35laps=203.245km
サポートレースやピットウォーク等のイベントを挟み、レース2のフォーメーションラップは14時45分に始まりました。レース2はタイヤ交換を1回以上実施しなければいけなく、35周の周回数で争われました。
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが10番グリッド、関口雄飛が13番グリッドからスタートを切りました。レース1同様、2台共に順位を上げていき、オリベイラが8位へ、関口が10位で2周目に突入していきます。
オープニングラップを終えた段階でピットインし義務のタイヤ交換を済ますドライバーいる中、ITOCHU ENEX TEAM IMPULは関口を2周目終わりに、オリベイラを3周目終わりにピットインさせます。
オリベイラはタイヤ交換のみでコースへと戻ったため、4番手を走行していたNo.36 中嶋一貴選手(VANTELIN TEAM TOM’S)の前に立つことに成功。アウトラップで冷えたタイヤでしたが中嶋選手を抑え切り、序盤にピット作業を済ませたドライバーの中のトップとなります。
その後好ペースで序盤を周回します。一方の関口は、ランキングを争うドライバーがトップグループで走行する中意地を見せ、最後までアグレッシブな走りを披露。
レース1でもバトルを繰り広げたシケインで中嶋一貴選手と接触してしまいますが、これはレーシングアクシデントの裁定。
その後、場所を同じくしてシケインで中嶋一貴選手を抜いて順位を上げます。24周目、スプーンコーナーでクラッシュしたマシンがあったためセーフティーカーが導入。
この間にピットインを伸ばしていたドライバーも作業を終えてコースへ復帰。この時点で、オリベイラが4位、関口が12位となります。27周目にセーフティーカーはピットイン。
レースが再開されるもその直後29周目、今度は最終コーナーでクラッシュがあり再びセーフティーカーが入る荒れたレース展開となります。残り4周となる31周目にレース再開。
リスタートでオリベイラとサイドバイサイドとなったNo.10塚越広大選手(REAL RACING)がオーバーランし、その後方で他車と接触。
オリベイラはこの混乱を避け、コースへと留まり、4位のままフィニッシュ。また、同じくこの混乱を回避した関口は8位へポジションを上げポイント圏内でレースを終えました。
タイトル争いでは、関口雄飛がレース2開始前はランキング2位で自力タイトル獲得の可能性を残していましたが、8位で0.5ポイントを加えるも、ライバルは上位でポイントを多く加算。
最終的には関口はシリーズ3位となりました。ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは8位。チームランキングでも予選結果が響き2台で上位に入ることが出来ませんでした。結果、ポイントを加算することができず3位に終わりました。
今回の鈴鹿では、予選から流れを引き寄せきれず中団に沈む展開となり、タイトル奪還とはなりませんでした。1年間ご支援いただいた、伊藤忠エネクス株式会社様を筆頭とする協賛各社様やファンの皆さんには最終戦で不甲斐ない戦いとなり、申し訳ない結果となりました。
しかし、全9レース中3勝を挙げることができ、TEAM IMPULの存在感を存分に発揮できたシーズンとすることができました。
また、ライバル勢も非常に強力で、例年以上にレベルの高い、実力拮抗のスーパーフォーミュラのレースをお楽しみいただけたシーズンだったかと思います。
2016年、ITOCHU ENEX TEAM IMPULへのたくさんの温かいご声援ありがとうございました。
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 2016年シーズン 全戦績
第1戦 鈴鹿 オリベイラ 予選17位 決勝10位/ 関口雄飛 予選3位/決勝14位
第2戦 岡山 オリベイラ 予選2位 決勝19位/ 関口雄飛 予選8位 決勝13位
第3戦 富士 オリベイラ 予選3位 決勝優勝/ 関口雄飛 予選5位 決勝3位
第4戦 もてぎ オリベイラ 予選10位 決勝リタイア/ 関口雄飛 予選PP 決勝優勝
第5戦 岡山レース1 オリベイラ 予選11位 決勝8位/ 関口雄飛 予選13位 決勝13位
第5戦 岡山レース2 オリベイラ 予選5位 決勝5位/ 関口雄飛 予選8位 決勝9位
第6戦 SUGO オリベイラ 予選6位 決勝リタイア / 関口雄飛 予選PP 決勝優勝
第7戦 鈴鹿レース1 オリベイラ 予選12位 決勝8位/ 関口雄飛 予選13位 決勝18位
第7戦 鈴鹿レース2 オリベイラ 予選10位 決勝4位/ 関口雄飛 予選13位 決勝8位
ドライバーランキング:オリベイラ 8位/ 関口雄飛 3位
チームランキング:ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 3位
TEAM IMPUL Next Race & Event Information
● SUPER GT 第3戦 11/12(土) ツインリンクもてぎ
● SUPER GT 第8戦 11/13(日) ツインリンクもてぎ
● SUZUKA Sound of ENGINE 11/19(土)~20(日) 鈴鹿サーキット
● TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 11/27(日) 富士スピードウェイ
● NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 12/11(日) 富士スピードウェイ
● TOKYO AUTO SALON 2017 1/13(金)~15(日) 幕張メッセ
ドライバーからのコメント
No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ Joao Paulo Lima De Oliveira
苦しい2日間となりました。今年、富士では勝利することができましたが、なかなか自分の走りができず、たくさんのポイントを失ってしまいました。SUPER GTの最終戦もてぎ、切り替えて頑張ります。
No.20 関口雄飛 Yuhi Sekiguchi
年間シリーズ1位で鈴鹿に入りましたが、シリーズ3位で最終戦を終えました。しかし、2レースともに最後まで諦めずに戦えて良かったと思っています。1年間応援ありがとうございました。
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