イギリス・ウェールズで開催された世界ラリー選手権(WRC)。30日にSS17~SS22の走行が行われ、セバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)がトップを守りラリーGB4連勝を飾った。
前日までは霧に覆われていたラリーGB。霧が晴れ、いいコンディションで行われた最終日は、33秒8差でトップのオジェを追いかけるオット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)が、滑りやすいグラベルを物ともせず、驚異の追い上げを見せる。
この日最初のSSとなるSS17からステージトップを奪ったタナクは、連続でステージトップを獲得し素晴らしい走りを披露。徐々にオジェとの差を詰めていく。
王者オジェもミスのない走りを披露しSS17~19までは2番手を獲得。タナクの追い上げを最小限に食い止める。
オジェにプレッシャーをかけたいタナクは、午後も好調をキープしステージトップを奪い続けていき、最終ステージ前のSS21終了時点で16.4秒差と詰め寄る。
残すは最終のSS22。タナクはここでもステージトップを獲得。しかし、守りの走りを見せたオジェが10.2秒差で逃げ切り、ラリーGB4連勝を達成。オジェが勝利したことで、フォルクスワーゲンのマニュファクチャラータイトル4連覇も確定した。
初日から激しい3位争いを繰り広げているヒュンダイのティエリー・ヌービルとヘイデン・パッドン。この日も一進一退の攻防を繰り広げ、最終SSで差を広げたヌービルが3位を獲得した。
4位にパッドン。イギリス出身のクリス・ミークが5位、6位にヒュンダイのダニ・ソルドが入った。
「今週末のメインターゲットはマニュファクチャラータイトルの獲得だった。チームのハードワークなくして僕のワールドチャンピオン獲得は成しえないし、再び勝利でタイトルを獲得できて素晴らしいよ」
「簡単ではなかったし、ラスト2、3ステージは安心することができたけど、十分ではなかった。オットは本当にぶっ飛んでいたね。彼は速かったし、一貫していたからミスをすることができなかった。苦しい勝利だったよ」とオジェはコメントしている。
WRCは、次戦のラリー・オーストラリアで今シーズンの最終戦を迎える。