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AKB48 島崎遥香が秘めていた“本心” 指原莉乃も称える彼女の内面性とは

2016年10月31日 12:51  リアルサウンド

リアルサウンド

46th Single 「ハイテンション Type A」【初回限定盤】

 AKB48が、11月16日リリースの46thシングル『ハイテンション』表題曲のMVを公開した。


(関連:AKB48 島崎遥香卒業の穴を埋めるメンバーは? 46thシングル選抜が示す各グループの現状


 「ハイテンション」は、12月31日をもってAKB48を卒業する島崎遥香がセンターを務めるラストシングル曲。「ぱるるマジック」をテーマに掲げ、島崎の指を鳴らす動作を合図にミラーボールが回り出す。結婚式場やロボットレストラン、商店街を練り歩き、ラストは打ち上がる花火をバックに船上でメンバーが踊り明かす、ディスコサウンドに乗せた煌びやかな映像に仕上がっている。ジャケット写真もMV同様にカラフルな配色が施されており、ファッションアイコンとしても台頭している島崎を送り出すのに相応しいシングルと言える。


 島崎は、2009年にAKB48 第六回研究生(9期生)オーディションに合格。2012年に開催の『29thシングル選抜じゃんけん大会』で優勝を果たし、シングル『永遠プレッシャー』で初センターを獲得。じゃんけん大会優勝をきっかけに世間からも注目を浴びるようになった。2013年リリースの『さよならクロール』では、大島優子、渡辺麻友、板野友美と共にセンターを務め、2015年の『僕たちは戦わない』では再び単独センターを務めるほどの実力を発揮した。


 『2014年ユーキャン新語・流行語大賞』にノミネートし、今やすっかりお馴染みの言葉として定着した「塩対応」というワードも、島崎の“しょっぱい態度”が広まり流行したもの。島崎のパブリックイメージとしては、ドライでマイペースな姿が定着しているのが事実だろう。しかし、島崎には世間一般には伝わっていないもう一つの内面がある。10月3日、島崎が卒業発表を行なった総合求人情報サイト「バイトルNEXT」新CM発表会の取材に足を運んだ際、発表会に同席していた指原莉乃は以前から卒業について相談に乗っていたことを明かし、島崎を「努力が表に伝わらなくて、こんなに悩みや不安が外に伝わらない子っているんだなって思った。本当に不器用な子」と称し、“努力家”として称えていた。


 筆者が島崎の言葉で特に印象深いのは、2015年に開催された『第7回AKB48選抜総選挙』でのスピーチ。2014年より2ランク順位を落としてしまった島崎は、トロフィーを両手に抱えしばらく沈黙した後、「同期である次期総監督の横山由依とともに後輩を引き連れて、AKBの第二章を作りたいという目標を自分の中に決めていました」と秘めた思いを吐露していた。当時、AKB48グループは高橋みなみから横山由依へと総監督の座が受け渡されようとしている頃。島崎や横山といった9期生が次の代を担う人物として注目されていることを誰よりも受けとめていた島崎は、「AKB48のファンの皆さん、どうか私たち世代に力を貸してください」と涙ながらに呼びかけ、多くのファンの胸を打った。


 誤解されやすい面も多々ある島崎だが、グループ思いの一面や後輩が慕うその姿勢、飾らない言葉に込められた熱い思いが彼女の魅力の一つだろう。島崎は卒業同日に行われる『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)について「紅白で終われたら、本当にいい終わり方かな、と。自分が求めている終わり方だと思います」と『AKB48新聞 2016年10月号』(日刊スポーツ新聞社)にて語っている。AKB48の出演が確定しているわけではないが、島崎が有終の美を飾る場は紅白のステージと見て間違いないだろう。初のレギュラードラマ『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、10月より放送中の主演ドラマ『警視庁ナシゴレン課』(テレビ朝日系)など好演を見せている島崎の卒業後の進路は、女優への道が有望とされている。AKB48を7年間、第一線で駆け抜けてきた彼女は、今後どのような“島崎遥香”のイメージを作っていくのか。


(渡辺彰浩)