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スーパーフォーミュラ鈴鹿:インパルがそろってQ2敗退の波乱。原因は低い気温?

2016年10月29日 19:51  AUTOSPORT web

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関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
鈴鹿サーキットで行われている全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦。その予選セッションでは、ドライバー・チームの両タイトル獲得の可能性を残すITOCHU ENEX TEAM IMPULの関口雄飛、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが2台そろってQ2で敗退してしまった。

 この最終戦にポイントリーダーとして挑んでいる関口は、前日から「ランキングトップとはいえタイトル獲得のためには優勝が必要」と語っており、第6戦SUGOでみせたような他を圧倒する走りが期待された。

 朝のフリー走行では7番手タイムで関口自身も「感触は悪くなかった」とまずまずの印象を明かしていた。ところが予選Q1に入ってから思うようにタイムが伸びず、特に1分37秒台が連発されたセッション2回目のアタックで1分38秒592に終わり、Q2進出圏内ギリギリの13番手に。

 明日、午前中に行われるレース1のグリッドはQ1の結果で決まるため、いきなり後方グリッドに沈むことになってしまった。

 なんとかQ1敗退はしのいだ関口だが、続くQ2でも1分38秒795がベストタイムと調子は上がらず。こちらも13番手に終わりQ3進出を逃してしまい、チャンピオン決定がかかった大一番で、まさかの結果となってしまった。

 また、チームメイトのオリベイラもQ1では12番手、Q2も果敢にアタックしたが10番手に終わっている。

 今シーズン、特に予選では強さを発揮していたインパル勢。関口は第4戦もてぎと第6戦SUGOで2回のポールポジションを獲得していた。それだけに意外とも言える予選結果になったが、その原因はどこにあったのか。

 今日のセッションを振り返った関口は「朝のフリー走行も、Q1の1セット目もそんなに悪くはなかったんですが、そこからまわりがタイムが上がっていったのに、自分は上がらなかった」と明かす。

「Q2もまったく同じような状況でした。基本的にセッティングは変えおらず、タイヤを交換しただけなのですが伸びませんでした」

「岡山でも同じようなことがあって、その際はQ1でトップだったのにQ2になったらダメでした」と、関口は原因をつかみかねている様子だった

 一方のオリベイラは、今回のコンディションが影響しているのではないかという。

「Q2ではパーフェクトなラップを刻むことができなかった。うまくいっていればトップ8には入れたと思う」


「今回はコンディションが影響したんじゃないかな。SUGOまでは気温・路面温度ともにもっと高かったけど、今回はそうではなかった」

「気温が高いところでは、僕たちのクルマはうまく機能するけど、今日みたいなコンディションでは、まだまだ改善が必要だと思っているよ」

 オリベイラが語るように、今季のインパル勢は特に気温・路温ともに高い夏場のレースでライバルを圧倒してきた。


 しかし、今日の気温はサーキットの公式発表で18.4度。この気温が低いコンディションのなかで、マシンをうまく合わせこめなかったようだ。

 シリーズタイトル争い最前線にいる関口にとって、明日はチャンピオンのかかった重要な1日。鈴鹿はオーバーテイクも難しく、決勝は2レース制のスプリントで争われることもあり、ここからの巻き返しについては「見ての通り厳しいですが、やれるだけのことはやって、それでどうなるかですね」とコメントも少なめ。

 ただ王座獲得の可能性が消えた訳ではなく、後方グリッドから、どこまで巻き返してくるか。明日の2レースで、関口には前戦で見せた爆発的速さの再現を期待したい。