ウイリアムズF1チームのマイク・オドリスコルCEOによると、フランク・ウイリアムズ卿は肺炎のため入院したものの、「ゆっくりとではあるが確実」に回復しつつあるという。
1986年の交通事故で四肢麻痺となり、車椅子での生活を強いられているウイリアムズは、9月にモンツァで開かれたイタリアGP以来、体調を崩していた。
今週のメキシコGPで、オドリスコルは次のように語った。
「何十年にもわたってパドックの常連だった彼(フランク)が、私たちと一緒にいないのは、何とも不思議な感じがする。彼は肺炎にかかり、病院で苦しい日々を送っていた。だが、すでに回復途上にある。ゆっくりとではあるが確実な回復だ」
「もうすぐグローブ(チームの本拠地)に帰って来るはずだ。彼がどれほど強く復帰を望んでいるかは、チームの誰もがよく知っている」
フランクの娘で副チーム代表を務めるクレア・ウイリアムズも、このところグランプリの現場には姿を現さず、できるだけ父親の傍にいようとイギリスに残っていた。
「クレアもいずれはレースに戻ってくる。しばらくの間は、フランクの近くにいたいというのが彼女の希望だった」と、オドリスコルは述べた。
「だが、いまや世界中のどこにいようと、すぐに電話で話をすることができるのだから、クレアとは常に連絡を取り合ってきた。日々刻々と変化するこのビジネスにとって、彼女は不可欠な存在だ」
「今年の終わりまでには、またクレアに会えるだろう。できれば、それがアブダビ(の最終戦)になればいいと思っている」
ウイリアムズは、1980年から1997年までの間にドライバーズタイトルを7回、コンストラクターズタイトルを9回獲得した老舗の名門チームだ。近年では、過去2シーズンをコンストラクターズ選手権3位で終え、今年はフォース・インディアと同4位の座を巡って僅差の争いを繰り広げている。
「フォース・インディアを大いに称賛したい。彼らはすばらしい仕事をして私たちに戦いを挑み、この4位争いをとても激しく、面白いものにしてくれた。私たちが望んでいた以上にね」と、オドリスコルは言う。
「正直なところを言えば、私たちの今年のクルマの開発は、思っていたように順調には進まなかった。持ち込んだアップグレードは、どれも期待したほど効果的ではなかったし、2017年の新車の開発に専念する時期が、少々早かったとも思う。だが、後になってからあれこれと批評をして、早すぎた、あるいは遅すぎたと言うことは誰にでもできる。私たちはチームとして下した判断を支持する」
「選手権4位をめぐる戦いもあきらめていない。残り3レースで逆転劇を演じるつもりでいるよ」