マルク・マルケス 2016.10.28 ロードレース世界選手権 第17戦 マレーシアGP フリー走行
[MotoGP] マルケスは体調不良も首位発進。クラッチローは13番手で初日を終える
2016年10月28日(金)・フリー走行
会場:セパン・サーキット
天候:晴れ/雨
気温:32℃
コースコンディション:ドライ/ウエット
MotoGP レポート
日本GP、オーストラリアGPからの連戦となる第17戦マレーシアGPのフリー走行は、日本GPでタイトルを獲得し、オーストラリアGPで歴代1位となる65度目のポールポジション(PP)を獲得したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)がトップタイムで初日を終えました。
午前中は青空が広がる絶好のコンディション。気温も32℃まで上昇し、熱帯の国マレーシアならではのコンディションとなりました。しかし、このセッションでトップタイムをマークしたマルケスは、マレーシア入りした日から体調が優れず、この走行で脱水症状となったことから午後のセッションをキャンセル。予選、決勝に備えて休養をとることしました。
前戦オーストラリアGPで今季2勝目を挙げたカル・クラッチロー(LCR Honda)は、午前中のセッションでタイヤを交換しないでテストメニューに取り組んで13番手。午後のセッションでタイムとポジションを上げる予定でしたが、ウエットからドライへと変化していく難しいコンディションとなり、タイムを更新することができませんでした。2日目の3回目フリー走行でQ2進出を目指します。
前戦オーストラリアGPで予選5番手、決勝10位と調子を上げているジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は16番手でした。ハーフウエットという微妙なコンディションとなった午後のセッションでは、終盤にスリックタイヤを入れて、このセッションのトップタイムをマーク、気持ちよく初日を締めくくりました。2日目のフリー走行、予選での走りに注目です。
チームメートのティト・ラバトは19番手。ここ数戦はRC213Vを攻略するためのライディングに取り組んできました。そして初日のフリー走行では、その手応えをつかむことに成功しました。2日目のフリー走行、予選では、さらなる攻略に務めます。
日本GPのフリー走行で右鎖骨を骨折し欠場しているダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)の代役として出場の青山博一は、ドライコンディションとなった1回目の走行では20番手でしたが、微妙なコンディションとなった午後のセッションでは10番手とまずまずの走りをみせました。日本GPでの代役出場は土曜日からの走行となり、リズムをつかむのに苦労しましたが、今大会はリラックスした表情で初日を終えました。
MotoGP コメント
マルク・マルケス(MotoGP 1番手)
「ここ2日間、胃腸炎になっていて、今朝は体調があまりよくありませんでした。体調は100%ではありませんでしたが、コースに出て走ることができました。しかし、セッション終了後は、気分が悪くなりました。胃腸炎で脱水症状になったためでした。そのため、午後のセッションは、路面コンディションがよくなかったので走らないことにしました。明日は前進できるようにがんばります。土曜日と、特に日曜日に向けて体力をセーブしたいので、今日は走らなくて正解たっだと思います」
カル・クラッチロー(MotoGP 13番手)
「トップ3に入るペースがあったと思うのですが、今日はトップ10にも入ることができませんでした。午前中はタイヤを変えずに走りました。これはHondaと話し合って、あるテストをしていたからです。午後はウエットになりました。プッシュできるかどうかを見るためにスリックタイヤでコースに出ましたが、十分に乾いていませんでした。明日の午前中もウエットになりそうなのでQ2へそのまま進むのは難しいかも知れません。明日どうなるか様子を見たいです。引き続き、マシンを改善できるようにチームと話し合い、予選に挑みたいです」
ジャック・ミラー(MotoGP 16番手)
「セッションでは、路面がベストコンディションのときにスリックタイヤを使うことができました。ラッキーでした。どんなコンディションでもコースに出て仕事をしなければいけません。タイムシートのトップに自分の名前を見るのはうれしいことです。また路面が新しいため、濡れているのか乾いているのかが分かりづらく、注意深く走らなければなりませんでした。新しい路面は前ほど早くは乾かない感じがします。しかし、バンプがなくなったので、とてもスムーズです。午前中のドライコンディションもかなり快適でしたが、最後のアタックの最終コーナーで転倒してしまいました。最終コーナーはこれまでとかなり違って逆バンクになっているので転倒してしまったのだと思います。午前中のポテンシャルは16番手よりもっとよかったと思うので残念です」
ティト・ラバト(MotoGP 19番手)
「FP1では安定した走りができました。とてもいい仕事ができたと思います。新しい路面のパフォーマンスを確認しました。午後はウエットとなり、あまりいい感触ではありませんでしたが、最後にスリックタイヤで自己ベストタイムを出すことができました。また、新しい路面がどのように乾いていくかを把握することができました。ここ2レースは、自分のライディングにかなり取り組んできました。そして今日は正しい方向へ進んでいる感じがしたのでドライとなることを願っています。今日は本当に大きな違いを感じることができました。もし天気がよくなればもっと前進できると思います」
青山博一(MotoGP 20番手)
「思っていたようなコンディションにはならず、残念でした。午前中は2台のマシンを使って違うセットアップを試しました。午後は雨になったのですが、新しいアスファルトは、濡れているかどうかの見極めができず、攻めきれませんでした。しかし、インターミディエイトを初めて試せたし、ソフトとミディアムの両方のタイヤも試すことができました。路面が変更された最終コーナーは、これまでより、しっかり減速していかないとラインをキープできないようです。行きすぎると大回りになるので難しいです。今まで以上に勝負所になると思うし、しっかりつめていきたいです。決勝ではトップ10を目標にしているので、その目標に向けてセットアップをつめていきたいです」