世界ラリー選手権(WRC)は28日、イギリスで第12戦ラリーGBが開幕。初日はSS1~SS8が行われ、セバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)がトップにつけている。
シリーズ伝統のグラベル(未舗装路)イベントであるラリーGBは、今年もウェールズ北部を中心に開催。平均速度が高く、木々が生い茂る森林を駆け抜けるステージで構成される。
ステージ自体の難度は高くないもの、路面はぬかるみやすく滑りやすい。また、天候も雨や霧、気温によっては雪や路面凍結なども起こるため、ドライバーの判断力が試される戦いだ。
前戦のラリー・スペインでドライバーズタイトル4連覇を決めたオジエは、オープニングのSS1から快走。SS2を走り終えた時点で早くも10秒以上のギャップを築いてみせる。
早くも独走態勢に入ったオジエは、午前中最後のSS4走行後にトランスミッションの不具合を訴えたものの、午後に行われたSS5~7の3SS連続でトップタイムをマークする圧巻の走りを披露。
ステージ2位でSS8を走り終えた後には、オジエのポロR WRCにドライブシャフト破損のトラブルが出たが、オジエは「ステージを走り終えた直後に壊れたから問題はない。今日の結果には満足しているよ」と余裕のコメント。37.3秒という大量リードを持って競技2日目に臨む。
総合2番手はオット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)が獲得。タナクは一時、オジエの7秒後方まで迫ったものの、午後の走行で滑りやすい路面に苦戦。SS8終盤にはパンクもあり、オジエとのギャップが広がってしまった。
そのタナクの31.7秒後方にはティエリー・ヌービル、ヌービルの3.8秒後方にはヘイデン・パッドンとヒュンダイが続いている。
ヌービルとランキング2位争いを繰り広げるアンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)は序盤にドライブシャフトトラブルがあり、総合19番手と大きく出遅れたほか、初日を総合8番手で終えたヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)にもミケルセン同様のトラブルが発生している。
現地29日にはSS9~16の8SSが行われる。