DTMドイツツーリングカー選手権は2016年まで、アウディ、BMW、メルセデスベンツAMGの各3メーカーが各8台体制、計24台で参戦してきたが、2017年に向けて各メーカーが2台ずつ減らされ、全18台に縮小されると噂されてきた。この件についてドイツのモータースポーツ専門誌『Auto Bild Motorsport』が主催者であるITR e.Vがこれを認めたと報じている。
この縮小案は主催者のITRと3メーカー、DMSB(ドイツモータースポーツ協会)によって話し合いが進められてきたが、『Auto Bild Motorsport』はこの件について、ITRが正式に認めたと報じている。加えて、各メーカーのラインアップも報じた。
アウディは、現在のフェニックス、チーム・ロズベルグ、アプト・スポーツラインの3チームの体制は継続。一方、BMWはMTEKがル・マン24時間参戦に向けたGTEプログラムの開発を担うことから、シュニッツァー、RMG、RBMという3チームがDTMに残留するとしている。
一方、波乱の展開となったのはメルセデスだ。『Auto Bild Motorsport』をはじめ多くのドイツメディアが、名門ミュッケ・モータースポーツとARTグランプリの2チームがDTMから離脱すると報じてきたが、メルセデスAMG DTMチームがFacebookページでこれを公式に認めた。
これにしたがい、メルセデスのDTM活動はHWAが1チームだけで全6台のレース活動を担うことが確定的に。HWAはITRの代表を務めるハンス・ヴェルナー・アウフレヒトの頭文字で構成されているチーム名で、アウフレヒトが1998年に創設したチームだ。
DTM活動から退くことになったミュッケは、DTMの他にF3やF4の活動を行っており、今後はフォーミュラでの活動を継続するという。一方、セバスチャン・フィリップがチームディレクターを務めるARTグランプリは2015年にDTMに参入したが、わずか2シーズンでDTM活動を終了。今後はGP2等の活動に集中するという。
ドライバー面では、BMWがすでにアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとマルティン・トムチェクの離脱を発表しており、アウディではティモ・シャイダーが離脱を発表済み。ただ、メルセデスは現時点でドライバー離脱については明らかにしていない。