トップへ

レッドブルF1のフェルスタッペン「もう無線ではイエス、ノー、オーケーしか言わない」

2016年10月28日 16:01  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

マックス・フェルスタッペン
マックス・フェルスタッペンは、今後レース中の無線交信で、自分の率直な気持ちを話すのをやめるつもりだと述べた。そうした言葉が放送されることで、「ちょっと思い上がっている」という印象を与えるから、というのがその理由だ。 

 先日のアメリカGPで、ニコ・ロズベルグのメルセデスを追っていたフェルスタッペンは、チームからタイヤを使いすぎないように注意されたのに対し、「僕は4位で完走したくてレースをしているんじゃない」と言い返し、その交信がレースの国際映像で流された。

 ロマン・グロージャンやフェルナンド・アロンソと同様に、フェルスタッペンも自分の発言が特に「狙われている」と感じており、しかも真意が伝わらないような形で放送に使われていると主張した。

「僕が無線のボタンを押すたびに、それが放送で流れているような気がするし、特に『4位で完走したくてレースをしているんじゃない』なんて言うのは、ちょっと思い上がっているように聞こえるだろうね」と、フェルスタッペンは言う。

「でも、あれは頭に浮かんだことが、そのまま口から出ただけだ。実際、僕は4位で完走するためにレースをしているわけではない。僕はレーサーとして勝つためにここにいる。それを無線で言うと、すっかり思い上がっていて、チームのアドバイスに耳を傾けようとしないみたいに聞こえるんだ。だけど、あれはチームへのメッセージとして言ったことじゃない」


「これからはイエス、ノー、オーケー以外は、何も言わないことにするよ。気持ちをそのまま言うのが面白いと思うファンもいる一方で、そうは思わないファンもいるのなら、何も言わない方がいい。そうすれば、こうして話題にされることもない」

 ロズベルグを追撃していた時のフェルスタッペンの忍耐に欠ける態度については、ヘルムート・マルコもレース後に批判的な発言をしている。だが、レース中の攻撃性と忍耐のバランスを考え直す必要があると思うかとの問いに、フェルスタッペンは、自分ではいまのやり方がそれほど間違っているとは思わないと答えた。

「これまでのところ、それでうまく行っているしね。いつでも改善の余地はあり、僕もそう考えて努力はしているけど、特に今シーズンに関しては、着実に進歩していると思う。誰にでもそういう(批判をされる)時期はあるものだ。僕も父親からは、いろいろな注意を受けてきた」

「僕は何とかして(ロズベルグを)抜こうとしていただけだ。キミ(・ライコネン)に追いついて、抜いてきた時と同じようにね。ただ、ニコの場合は、結果としては成功しなかった」

 フェルスタッペンは、ギヤボックストラブルのためオースティンでのレースをリタイアで終えた。だが、その直前には、チームの準備が整っていないのに、誤ってピットインしてしまうという失態を演じている。彼の話によると、それはチームとの話の行き違いというよりも、彼自身が「自動操縦」のような状態でドライブしていたために起きたことだという。

「1時間ほどドライブし続けると、特に何かが起きない限り、カラダが勝手に動く自動操縦みたいな状態になるんだ。あの前の周にダニエルがピットに入るのを見て、次の周には僕もピットインして、最後のスティントに向かうのだろうなと考えていた」

「それがいけなかった。たぶん僕は、自分でそう考えただけなのに、次の周にはピットに入るものと思い込んでしまったんだ。今回のような失敗は、もう二度と繰り返さないよ」