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『溺れるナイフ』大森靖子、おとぎ話らが楽曲提供 大森「自分の音楽がまぐわることができて光栄」

2016年10月28日 12:41  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)ジョージ朝倉/講談社 (c)2016「溺れるナイフ」製作委員会

 11月5日より公開される『溺れるナイフ』の挿入歌として、大森靖子、おとぎ話が楽曲を提供し、新鋭・堀越千史がカバーしていることが明らかになった。


参考:小松菜奈&菅田将暉が海に飛び込む 山戸結希監督『溺れるナイフ』プロローグ公開


 本作は、ジョージ朝倉による人気少女コミックを、『おとぎ話みたい』『5つ数えれば君の夢』の山戸結希監督が映画化した青春ラブストーリー。人気モデルの望月夏芽と、地元の神主一族の跡取り・長谷川航一朗(コウ)の恋と衝動を描く。夏芽役を小松菜奈、コウ役を菅田将暉がそれぞれ演じるほか、ジャニーズWESTの重岡大毅、上白石萌音らが出演する。


 主題歌は本作にも出演する志磨遼平のソロプロジェクト、ドレスコーズによる「コミック・ジェネレイション」。そして、シンガーソングライター・大森靖子の手がけた「絶対彼女」「ハンドメイドホーム」、山戸監督の盟友・おとぎ話の書き下ろし「めぐり逢えたら」が劇中楽曲として挿入されている。この挿入歌はすべてミスiD2015「山戸結希賞」を受賞した堀越千史が担当。他にもtofubeats「水星」もカバーするなど、その歌声で映画の世界に彩りを添えた。


 本作には映画音楽の常識を大きく外れるほど多くの楽曲が使用された。タイトルバックに使われた力強いギターのパワーバラードからミニマルなピアノ曲まで、30曲を超える全音楽は『地獄でなぜ悪い』などの坂本秀一が担当。以上の楽曲が収録された『溺れるナイフ』オリジナル・サウンドトラックが11月4日、キングレコードより配信される。当アルバムは音楽ダウンロード・音楽配信サイトmoraにて先行配信され、ハイレゾ版も配信される。


 また、主題歌を担当したドレスコーズ、挿入歌提供の大森靖子とおとぎ話、挿入歌歌唱の堀越千史、音楽担当の坂本秀一より、コメントが寄せられた。


■ドレスコーズ コメント


2013年、最も衝撃を受けた映画『おとぎ話みたい』とそれを撮った若干24歳(当時)の山戸結希。「詩のような映画」ではなく「映画のような詩」を初めて目撃したぼくに、その監督自ら今作『溺れるナイフ』への出演オファーを頂いて断る理由はありませんでした。これがぼくの初演技となります。ご笑納下さい。
さらに光栄なことには、主題歌として、ぼくが昔書いた“コミック・ジェネレイション”という曲の起用までが発表されました。ところが昔のぼくはあまりに傲慢で、自分以外の誰のためにも歌ってはいない。今作に寄り添うことが出来ているかはなはだ不安です、と正直に伝え、監督との相談の末にこの度の再演奏・再録音を行いました。
これは『溺れるナイフ』という夢、その中で暮らす夏芽とコウちゃんのためだけに演奏した(つまり自分以外のために演奏する、初めての)“コミック・ジェネレイション”です。たった一度の録音とたった一度の初演技を、ぼくはこの作品に捧げます。


■大森靖子 コメント


ジョージ朝倉さんの漫画の中のキャラクターで、今まで何曲も曲をつくってきました。
なので今回山戸監督から溺れるナイフの挿入歌としてカバーさせてほしいという依頼をいただいたとき、私のひとつの渇望が絶頂し海になっていくのを感じ満たされました。ジョージ朝倉さんも山戸さんも縷縷夢兎のかなえちゃんも私にとっては神さんみたいな人なので、その世界の融合の素材に自分の音楽がまぐわることができて光栄です。


■おとぎ話 コメント


山戸監督からお話をいただいた時は「溺れるナイフ」がどんな映画なのか全くわからない状況でした。が、監督の描く楽曲の方向性が明確だっとこともありすぐに曲が出来上がったのを覚えています。後に映画を観て自分の曲が流れてきた瞬間に新しさと懐かしさが同居する気持ちになり、参加できてよかったと心から思いました。最初は違う曲名だったのですが監督の助言で「めぐり逢えたら」になった背景も想像しつつお楽しみください。
有馬和樹(おとぎ話)


■堀越千史 コメント


お話を頂いてからずっと、自分が挿入歌を歌っていることが信じられないような気持ちでした。
ほんとうにほんとうに素敵な映画で歌を歌えて、夢の中にいるみたい、一生大好きな映画です。
皆さんが、溺れるナイフを観る時が待ち遠しくてもう大変、おとなしく待っていることができません、
どうぞよろしくお願いいたします。


■坂本秀一 コメント


連続しないで常に展開する、各シーンの印象に残る音楽を、というのが監督からの要望のひとつでした。最近の劇伴制作ではアンダースコア的なリクエストが多いので、そのようなアプローチができたことはこの上なく幸せな事でありました。
天才山戸結希監督の感性に寄り添うには試行錯誤もありましたが、存在感のある音楽を作れたのではないかと思ってます。「溺れるナイフ」の、強烈で美しく、儚い、各シーンをサウンドトラックで想起して頂けたら幸いです。(リアルサウンド編集部)