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ブレーキトラブルに悩むハースF1、メキシコGPでマテリアルを変更

2016年10月28日 07:11  AUTOSPORT web

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ブレーキトラブルに悩まされるハースのグティエレス
ハースF1チームは、ブレーキトラブルが相次いだ後、解決法を追求してきた結果、メキシコGPからブレーキメーカーのブレンボがマテリアルを変更することを決めたと明かした。

 アメリカGP決勝でブレーキに関連したトラブルの犠牲になったのはエステバン・グティエレスだった。彼は19周目の11コーナーで止まりきれずコース外にはみ出した後、なんとか自走してピットに戻った。

 チームメイトのロマン・グロージャンも今シーズン何度もブレーキトラブルに悩まされてきた。最近ではマレーシアGPや日本GPで問題が発生しており、この状況について「危険である」と語っている。

 グティエレスのリタイアの後、ブレーキを製造したブレンボは“ブレーキディスクのドラッギングエリアの問題”が発見されたことを示唆し、調査を開始したと語っていた。

 メキシコを前にチーム代表ギュンター・シュタイナーは、マテリアル変更を明かし、「状況をコントロールし続けるための最善の策を採った」と語った。

「ここでは異なるマテリアルを使用する。我々にとっては新しいものだ。ドライバーが満足するかどうか、テストをする必要がある」

「ブレンボにおける解決法を明日見つけ出せると確信している。シーズン中に問題を解決できるはずだ」


 アメリカGP直後、ハースF1チームのボス、ジーン・ハースはチームのマシンに幾度となく発生するブレーキトラブルについて、根が深い問題であり、サプライヤー変更などで簡単に変わるものではないだろうと述べていた。

 ハースは「問題を完全に把握するまでは特定の問題(が原因)だとは言いたくない」と語った。

「だが、カーボンファイバーと金属リングの間にあるスプラインに関連しているようだ」

「(スプラインの)トレランスが少し広いとか、そういうことがあるのかもしれない。それによってカーボンファイバーが勝手に動いてしまい、ダメになってしまう。だからトレランスの問題なのかもしれない」

「カーボンファイバーは基本的に塑性体であり、燃焼してダストが発生することも心に留めておかなくてはいけない。燃えることによる問題もあるのかもしれない」

 サプライヤー変更も選択肢にあるのかと尋ねられたハースは「恐らくサプライヤーに問題があると言えるほど単純なことではない」と答えた。

「今のところ、我々が対処しきれていない何らかのプロセス、もしくはトレランスの問題だ」



「(アメリカGP決勝で)エステバンがブレーキを踏んだ瞬間を見てもらえれば分かるだろう。右のホイールはロックアップしているのに左のホイールは回転し続けている。ブレーキ3つでは運転できないよ」

「この問題を修正しなくてはいけないし、来年に向けて選別をしなくてはいけない」

「多くのマシンがこの(ブレンボ製の)ブレーキを使用しているので、誰もが修正に関心を抱いている」