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フォルクスワーゲン、22年までのWRC長期参戦プログラム策定を開始

2016年10月27日 12:51  AUTOSPORT web

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参戦以降、すべてのWRCタイトルを獲得してきたVWワークス
フォルクスワーゲンは、少なくとも2022年までのモータースポーツ活動の継続と安定を保つため、長期計画策定の作業を開始した。 

 WRC世界ラリー選手権にワークス活動を続ける同社は、他カテゴリーへの参戦可能性や手段も考慮しつつ、WRCプログラムの延長を模索している。

 世界中を揺るがせた“ディーゼル・ゲート”の余波を受け、WRCにも予算削減の圧力が掛かったが、ワークスプログラムはホスピタリティ設営費などの支出削減努力で3台体制を維持してきた。

 現在のVW内におけるWRC活動計画に対するコミットメントは、2014年にボードメンバーの承認を得て更新されたもので、2019年までの活動が予定されている。

 このひと月の間には、元チーム代表のヨースト・カピートをマクラーレンF1チームに送り出し、元三菱ワークスでフレディ・ロイクスなどのコドライバーを務めたスベン・スミーツをトップに迎えるなどの体制変更を行った。

 そのスミーツは「物事を始めるには、早ければ早いほどいい」とコメント。こうした計画立案の類が遅れることには、何らのメリットもないと語った。



「チームを去る前から、ヨーストはすでにフォルクスワーゲンのモータースポーツ・プログラムが2019年以降も継続的に持続するよう、戦略の策定を始めていたんだ」

 スミーツは、とくにWRCプログラムにおいて活動が延長される場合、従来とはまったく異なる3年間のサイクルになると予測している。

「我々が2019年以降も世界ラリー選手権の活動を行う場合、それはまったく別次元の3年間になるだろう」とスミーツ。

「2020年は新たなホモロゲーション・サイクルの最初の1年にあたるため、その1年のために留まっても、まったく意味のないことだからね」

「しかしまた他方では、VWの取締役会のメンバーは、つねに我々に対して“何かほかの可能性は見出せないのか”ということを求める」

 VWは2012年にシュコダ・ファビアS2000を使用してワークス活動のプレ・シーズンを開始し、2013年にポロR WRCを投入してからはドライバーズタイトルを4連覇。マニュファクチャラーズタイトルに関しても今週末の第12戦ラリーGBで4連覇を達成する可能性があり、WRCを名実ともに支配するチームとして君臨している。