ルノーのチーム代表であるフレッド・バスールは、チームが競争力を取り戻すために“上級職から下級職まで”あらゆる役職において人員を増強していると語った。
チームは昨年12月にロータスからチームを引き継いでから、エンストンにあるファクトリーの規模を徐々に拡大させてきた。そして今もなお、高い能力を持った人員をチームに加えるべくリクルート活動を続けている。
かつてフェラーリやロータスでテクニカルディレクターを努めていたジェームズ・アリソンは、フェラーリを去った後に旧ロータスであるルノーに復帰しないことを選択したと考えられているが、バスールは英AUTOSPORTに対し、今シーズンの初めから何人もの新しいスタッフがチームに加入し続けていると語った。
「我々は多くのスタッフを採用し続けている。今のところ、今シーズンの初めから85人ほどがチームに加わったよ。(これに合わせて)建物も増築しているんだ」
「『よし、もう100人雇おう。彼らは明日から来るが、設備は大丈夫だろう』とは決められないよ」
「1週間で(チームスタッフの数を)400人から800人に増やすなんてことはできない。少しずつ進めていく必要がある」
「人数を増やすために雇うのも意味がない。そうすれば失敗してしまうだろうよ」
「チームは部門ごとに強化していく必要がある。そうしないと弱さが出てくるからだ」
「(獲得しようとしているスタッフの)名前を教えることはできないよ。公平じゃないからね。でも我々はこのチームを強化していくつもりだ」
「チームのあらゆる部門において、カギとなる人物を何人か雇うつもりだよ」
「彼らは向こう数週間から数ヶ月で加入することになるだろう」
バスールは、過剰な初期設備投資を避けるため、エンストンにおける人員増強は慎重に、かつ徐々に行われなくてはならないと語った。
彼はまた、ルノーの数百万ポンド(数億円)規模の施設増築計画は来シーズンの終わりまでに完了する見込みだと述べた。
「デザインオフィスを強化するとなると、製造部門や風洞などの強化も必要になる」
「パーツデザイナーを1人も増やさないのに風洞担当のスタッフを20人増やしても何の意味もない」
「だから徐々にやっていく必要があるんだ」
「私にとってこの人員増強は数の問題ではない。優秀な人材を呼び込む必要があるのだ」
「向こう数週間でこの活動の様子が分かってくると思う」