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レッドブルF1のフェルスタッペン、「スタイルを変えるつもりはない」と批判にも動じず

2016年10月25日 13:51  AUTOSPORT web

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2016年F1第18戦アメリカGP マックス・フェルスタッペン
マックス・フェルスタッペンが、彼のドライビングについて他のドライバーが苦情を言うのは「おかしな話」であり、ルールが明確化された後も、これまでのスタイルを変えるつもりはないと述べた。 

 彼のライバルたちは、フェルスタッペンがブレーキング中にラインを変えることについて、たびたび不満を表明してきた。最近では、彼は前戦の日本GPでルイス・ハミルトンに対し、そうしたディフェンスを見せている。

 この問題は、アメリカGPに先立つ金曜のドライバーズブリーフィングで長時間にわたり議論され、FIAは「潜在的な危険を伴う」ディフェンシブな動きには、ペナルティを与えると明言した。
 ブリーフィングで批判の矢面に立たされて、どんな気分だったかと質問されたフェルスタッペンは、「おかしな話だよ。僕はおとなしく聞いていたけどね」と答えている。

「誰でも自分の意見を言う権利はある。僕も自分の考えを話したけど、だからといって何かが変わるわけではないと思うよ。僕は自分自身のために、自分が正しいと思うことを話した。それだけのことだ」

「大勢のドライバーが苦情を言うのであれば、FIAが対策を講じるのも、意外なことではないけどね」

 また、彼はこの問題に関するルールの明確化には賛成する一方で、この規則により、今後は背後から攻撃を仕掛ける側が有利になるだろうとの見方を示した。 


「何が許され、何が許されないかが明確になるのは、みんなにとっていいことだ。これがレースにどんな影響を及ぼすか、まずは様子を見てみようじゃないか」

「これが正しいアプローチなのかどうかは、僕には分からない。たぶんオーバーテイクが増えることにはなるだろうけど、それが本当に見応えのあるオーバーテイクなのかどうかは微妙なところだね。それはいずれ何かの機会に、ファンにたずねてみるべきことだ」

 セバスチャン・ベッテルも、ブレーキングゾーンで許される動きについて明確に定義するのは、歓迎すべきことと考えているようだ。

「僕がF1に来た当時は、明確な約束ごとが不文律としてあった。ところが、最近では微妙な事例が何度かありながら、誰もペナルティを受けずにすみ、それを『ここまでは違反ではない』というメッセージと受け取って、みんなが同じことをやり始めた。だが、そういう解釈は間違っている。昨日も(ブリーフィングで)話したように、このままではいずれ大きな事故が起きるだろう」

「そう考えると、これについてみんなで検討するのは、良い対応だと思う」

 また、ブレーキング中にラインを変えるフェルスタッペンのディフェンスを、実際に何度か経験しているキミ・ライコネンは、「状況はその都度異なる」がゆえに、どこまで許されるかは「単純に白か黒かでは片付けられない」と語っている。

「もしルールがなければ、ドライバーは好き勝手なことをやり始めるだろう。だから、どこまで許されるかについて、ある程度の指針は必要だと思う。そんなことをいちいち決めるのは、ちょっとバカげているように思えるかもしれないが、それは僕たち全員にとって有益だ」

 レッドブルのボス、クリスチャン・ホーナーは、次のように述べた。
「何よりも重要なのは、ルールを明確にすることだ。ただ、時には規制の行きすぎになることもあり、それは確かに問題だと思う。ドライバー同士がコース上で解決するしかない部分もあるし、シーズンを通じて任務につく、良識ある審判員を迎えるというのもひとつの手だろう。私なら、まずこの審判員のアイデアを採用するね」