ロマン・グロージャンが語ったところによると、ブレーキング中の動きで批判を受るべきF1ドライバーはマックス・フェルスタッペンだけではないという。
フェルスタッペンがコーナーでディフェンスをする際のラインの変え方には多くのドライバーが不満を抱いており、このことがアメリカGP金曜日のドライバーブリーフィングで、またも議題となった。FIAは「潜在的な危険がある」として何度か取り締まりを行っている。
「ブレーキング中の動きについては、何度も目撃してきている。日本でのレースを見て、昨日も苦情を言わせてもらった。多くのドライバーがブレーキング中にラインを変えている。(カルロス)サインツJr.、マックス、(ジョリオン)パーマーらに同じようなことをされてきた」とグロージャンは語っている。また取り締まりの必要性について聞かれると、以下のように答えた。
「必要だと思うよ。下位カテゴリーでは良くあることなので、彼らがF1に来ると同じことをしてしまう。けれどもスピードは同じではない。ときにはオーバーテイクの作戦として、故意にブレーキングを遅らせることもある。まっすぐに行ってしまうこともあるにはあるが、もし他のドライバーがブレーキング中に思わぬ動きをしたら、宙を舞うことになる」
「いまのところは、キミ(ライコネン)、ルイス(ハミルトン)、(エステバン)グティエレスなど、後ろについたドライバーが常に避けるしかない。それではダメなんだ。結局は右についてブレーキをかけてイン側に逃げるか、左を走っているしかない。ブレーキング中におかしな動きをするのは、最も良くないことだ」
日本GPのシケインでフェルスタッペンがイン側に動いたことでコースオフを余儀なくされたハミルトンは、新たな世代のドライバーの参入により、こういった作戦が浸透しつつあると主張する。
「僕がいたこれまでの10年間、F1は同じルールであり続け、ドライバー全員がそれを理解していた。新たに入ってきたドライバーたちだけが、僕らが何年にも渡って守ってきたこのルールにそもそも従っていない。新しいドライバーが入ってきて、異なるやり方や意見が見られるのは面白い。けれど互いに敬意を払うことが重要だ」
「僕らは本気のスピードで走っているのだから、ディフェンスに全力を注ぐのはいいとしても、ブレーキング中にはするべきではない。(FIAのF1レースディレクターである)チャーリー(ホワイティング)が、多くのドライバーの意見を理解してくれているのは、素晴らしく良いことだ。ブレーキング中にラインを変えることが許されるなら誰もがそうするだろうし、新しいスタイルでのドライビングをすることになるけれど、それでは危険だ。だからルールは非常に厳しく、明確なものでなければならない」