A. 実は地元では、オスよりもメスの方が人気。価格的にも味覚的にも、食卓にのぼるのはもっぱらこちらです。同じズワイガニでもメスのことを「香箱ガニ」と呼び、区別しているんですよ。「香る箱」…なんていいネーミングでしょうか。一杯数百円、立派なものでも2000~3000円くらいで、オスよりもリーズナブルです。ただ、最近は値段が高くなってきている気がします。
A. そうですね。購入しやすいのは「近江町市場」だと思います。また金沢港の側にある「金沢いきいき魚市」もおすすめ。毎年11月下旬にはお得に購入できる「金沢いきいき魚市カニカニまつり」も開催されます。少し足を伸ばせるならば、橋立漁港に行ってみてはいかがでしょうか。漁港前には「マルヤ水産」があります。タイミングが合えば、軒先で大きな釜でカニを茹でているのを見ることかできます。カニを購入できるのはもちろん、併設された「割鮮しんとく」では、焼きガニやカニ刺しなども味わえます。
Q. 市場や漁港以外で、気軽に購入する方法はありますか?
A. 一般的なスーパーにも、地元の人たちの食卓用に、手頃な価格の加能ガニや香箱ガニが並ぶので、それを買うのもおすすめです。大きいものを選ぶというよりは、持ってみてずっしりと重いものを選ぶといいです。あと、甲羅に黒いカニビルの卵がついているものは見た目は悪いですが、おいしいですよ。
A. この時期は、金沢でも色々なお店がカニを出します。特に待ち焦がれているのが、おでんの「かに面」。金沢はおでんも有名なのですが、香箱ガニの身を丁寧にむいて甲羅に全て盛り込んだおでんが「カニ面」です。だいたいどこのおでんやさんにもありますが、売り切れ必至なほどの人気。最近は観光客にも有名になりつつあり、私が行く頃には売り切れていて、なかなか食べることかできません。イタリアンでは「香箱蟹のパスタ」、スペイン料理では「香箱蟹のパエリア」も有名です。