世界ラリー選手権(WRC)に参戦しているオット・タナクは、Mスポーツが開発を進めている2017年型WRカーをテスト。そのペースに驚きを覚えたと語った。
来季の大幅な規則改定にあわせ、WRCに参戦する各陣営は新型マシンを開発しており、Mスポーツは市販車の新型フォード・フィエスタRSのシャシーをベースに、17年型フィエスタRS WRCを製作中だ。
Mスポーツは今月初めにスペインで、より実戦仕様に近いエアロパッケージを搭載した暫定型フィエスタRS WRCの走行テストを実施。このテストに昨年まで同チームのレギュラードライバーを務めていたタナクが参加した。
「(新型WRカーは)大きな進化だ」とタナク。
「新しいクルマは、本当にスペシャルなものだと心の底から感じているよ。走っていて楽しいし、高いポテンシャルを秘めていると痛感する。新型WRカーに乗ると、現行のマシンがグループN車両のように感じられるくらいだ」
「特にエアロの効果は想像以上で、今まで感じたことのないレベルにある」
「もちろん、現行マシンでもダウンフォースを感じる場面もある。ただ、新型マシンでは、ある速度に達すると空気の力で地面に押さえつけられていることを実感できるんだ。驚きだよ」
Mスポーツを率いるマルコム・ウィルソンも「新型フィエスタRS WRCはチーム一丸となり、製作してきた。こうして走っている姿を見るだけで感動を覚える」とコメントしている。
「テストしたドライバーからの評判も良く、結果を出してくれると期待している」
今後6週間のうちに、Mスポーツはフィンランドとスペイン、フランスとスウェーデンでも新型フィエスタRS WRCの走行テストを実施する予定だ。