トーマス・ルティ 2016.10.23 ロードレース世界選手権 第16戦 オーストラリアGP 決勝
[Moto2] ルティが今季4勝目を挙げてランキング2位に。中上は5位フィニッシュ
2016年10月23日(日)・決勝
会場:フィリップアイランド・サーキット
天候:晴れ
気温:12℃
コースコンディション:ドライ
観客:3万6500人(3日間:8万3600人)
Moto2 レポート
Moto2クラスは、今季3度目のPPを獲得したトーマス・ルティ(Garage Plus Interwetten)が、オープニングラップで首位に立つとレースの主導権を握りました。そして積極的な走りでトップを快走するルティを、フランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)、今季初フロントローの2番手から決勝に挑んだマティア・パシーニ(Italtrans Racing Team)、終盤になって順位を上げてきたサンドロ・コルテセ(Dynavolt Intact GP)が追い、4人がトップグループを形成しました。
終盤、パシーニが転倒で脱落。優勝争いは3人に絞られることになりました。ラスト2周になるとモルビデリがルティを抜いてトップに浮上。しかし、最終ラップに逆転したルティが、日本GPから2連勝を達成、今季4勝目を挙げました。これでルティは総合2位に浮上。総合首位で今大会12位フィニッシュのヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)との差を43点から22点へと縮め、タイトル争いに一躍浮上しました。
ラスト2周でトップに浮上するも、最終ラップにルティに逆転されたモルビデリは2位。コルテセは3位に入り、今季初表彰台獲得。以下、ロレンソ・バルダッサーリ(Foward Team)、中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)と続きました。中上は、前日の予選で右肩を脱臼。テーピングの処置を施し、痛み止めを飲んで決勝に臨んでいました。
Moto2 コメント
トーマス・ルティ(Moto2 優勝)
「午前中のウォームアップで違うセッティングを試しましたがうまくいきませんでした。そのため、ドライでちょっとだけ走った昨日のセッティングに戻しました。それが最高にうまくいきました。自分のペースで走ろうとしましたが、(マティア)パシーニと(フランコ)モルビデリが必死についてくるので、サインボードで後ろとの差を確認していました。レースのほとんどをリードしていましたが接戦でした。モルビデリは僕の弱点をすべて知っていました。僕は彼の弱点をあまり知りません。そのため、彼に抜かせて学ぼうとしました。最終コーナー出口で彼をパスできる方法に気付きました。次のレースではアプローチを変えます。次のマレーシアも勝てるようにがんばります」
フランコ・モルビデリ(Moto2 2位)
「今週は2度も大きな転倒をして、チームには迷惑を掛けました。しかし、すばらしいレースができたのでうれしいです。(トーマス)ルティと出したペースは信じられないくらいよかったです。彼はとても速かったです。残り2周の1コーナーで彼をオーバーテイクできるチャンスがあり、チェッカーに向けてがんばりましたが逆転されました。優勝できませんでしたが、厳しい週末だったし、2位はすばらしい結果です。チームにとってもいい結果になりました。マシンを全力で直してくれたチームにとても感謝しています」
サンドロ・コルテセ(Moto2 3位)
「今日はとてもいいフィーリングでした。そして、気持ちよく表彰台に立つことができました。予選は4番手。ウォームアップも3番手。全体的にいいスピードで走れていたし、トップグループにもついていくことができました。序盤11番手までポジションを落としたときは焦りました。その遅れを取り戻すのに、結構時間がかかりました。そのグループを抜け出してからは、なんとか中上(貴晶)に追いつき、終盤はトップグループにも追いつくことができました。今年はケガも多く厳しいシーズンでしたが、ここ2戦はいいレースができています。この状態を次のマレーシア、最終戦のバレンシアにつなげたいです」
中上貴晶(Moto2 5位)
「身体の状況を考えれば5位という結果は上出来だったと思います。貴重な11ポイントを獲得できたし、自分にとってもチームにとっても、いい結果を残せました。今日は、昨日痛めた右肩をしっかりテーピングして、痛み止めも飲んでレースに挑みました。しかし残り10周くらいから痛みが出始め、それからはとても長く感じました。そんな状態でも完走できたし、トップグループが見える位置で最後まで走れました。タイムも33秒台をキープできたし、身体のコンディションを考えれば満足のいく結果でした。それだけに昨日のケガが悔やまれます。ケガがなければ優勝争いに加われたと思います。次のマレーシアまでには、肩がよくなっていることを願っています」