スクーデリア・トロロッソは22日、2017年にダニール・クビアトを残留させ、カルロス・サインツJr.とのラインアップを維持することを正式に発表した。
今季スペインGPでレッドブルからトロロッソに降格される形となったクビアトは、新しい環境下でなかなか力を発揮できず、来季の去就に懸念が持たれていた。しかし最近スランプを乗り越えたと本人が発言、パフォーマンスを取り戻してきていた。
チームは6月の時点でサインツ残留を発表しており、これで今年のペアが2017年も引き続き起用されることが決まった。
「メディアの皆さんは何カ月にもわたりダニールに対して『来年何をするのか』と繰り返し尋ねてきたが、ようやく彼に新しい質問ができる」とチームの声明には記されている。
「我々の才能あるふたりに関心を示してきたチームに対しても、『手を出すな! ふたりはどこにも行かない!』と言うことができる」
最近クビアトにはフォース・インディア移籍のうわさが持ち上がっていた。また、ルノーは以前からサインツに関心を持っているといわれている。
チーム代表フランツ・トストは、クビアトを残した理由として、大きな変化が起こる2017年に同じドライバーラインアップを起用することがメリットになるということ、またクビアト自身がしっかり復調してみせたことを挙げた。
「(来年)F1全体に多数の新しい要素が取り入れられる上に、我々のチームはパワーユニットサプライヤーを変更する。そういう状況下において来年も同じドライバーふたりを走らせることで、安定性と作業を進める上でのベンチマークを得ることができる」とトスト。
「ここ数戦でダニールが調子を取り戻したのは明らかだ。私は常に彼に対して『我々との君の将来は君自身の手の中にある』と話してきた。そして彼は復調し、2017年のシートを確保するのに十分なパフォーマンスを発揮した」
クビアト自身は当然のことながら「最高のニュースだ!」と喜びを表している。
「レッドブル、(モータースポーツコンサルタントのヘルムート・)マルコ、そしてチーム全員に感謝したい。今年このチームに復帰して以来、皆が僕を支え、信頼してくれた」
「我が家にいるような気持ちになれるチームに残ることになり本当にうれしい。協力し合って2017年もハードワークを続けていくのが楽しみだ。高い目標を掲げていくよ。常に自分の200パーセントを捧げ、いつもどおり懸命に努力していくつもりだ。本当にうれしい!」