フェラーリのチーム代表であるマウリツィオ・アリバベーネによると、キミ・ライコネンはメカニックからの信頼と貢献を感じ取っており、それによって調子を取り戻したという。
ライコネンはチームメイトにパフォーマンスで劣る状況が続いており、昨年はセバスチャン・ベッテル、一昨年はフェルナンド・アロンソを下回っていた。しかし7月に来シーズンに向けて契約を更新して以来はリザルトが向上し、残り4戦となった2016年シーズンのドライバーズ選手権ではベッテルに5ポイントの差をつけ、順位でふたつ上回っている。
アリバベーネは今シーズン、一貫してライコネンのパフォーマンスを賞賛しており、「伊逹にチャンピオン経験者ではない」と述べていた。ライコネンの復調について、アメリカGP開催中のオースティンで具体的な話をしている。
「キミのパフォーマンスについては誰もが驚いているが、驚くようなことではない。彼は我々とともにチャンピオンを獲得した経験があり、かなりの速さを持っている。ここ数年は、だいぶ苦労していた。今では、ともに仕事をしているスタッフたちの献身ぶりを感じられている」
「セバスチャンとも非常に良い関係を築いていて、それも彼の助けになっている。周囲の人間からの信頼を感じ取れるかどうかが重要で、それがあればライコネンはベストを尽くせる。彼自身がプッシュしなければならないときには、懸命にやっている」
フェラーリで以前チーフ・エンジニアを務めていたルカ・バルディセッリは、先週イタリアのメディアに対して、チームはリスクを負うことを恐れているとの見解を語った。これについてのコメントを求められたアリバベーネは、この意見を一蹴している。
「チーム内の雰囲気は、人々が想像しているものとも、新聞に書いてあることとも違う。それらは古い情報だ。イタリアのフェラーリは、サッカーのイタリア代表チームのようなものだ。プレッシャーや緊張感があり、批判を浴びるのが当たり前なので、そういうものとはうまくやっていくしかない」
「ときにはそれが多すぎることもある。我々の仕事とは現在の取り組みに集中することで、自分たちのやり方に従うまでだ。それも仕事のうちなんだ。マラネロでフェラーリのようなブランドのために働いているのであれば、好むと好まざるとにかかわらず、受け入れなければならないことだ」