フェラーリF1のセバスチャン・ベッテルは、今チームは自分との契約交渉よりも2017年のマシン開発に集中すべきであると語った。
ベッテルはフェラーリと3年契約をかわして2015年に加入、来年末で現在の契約が切れる。チーム代表マウリツィオ・アリバベーネは最近、ベッテルは自分の力で契約延長を勝ち取る必要があるという趣旨のコメントをした。
アメリカGP木曜記者会見で、契約延長の交渉がそろそろ始まるのかと聞かれたベッテルは、今はドライバー契約ではなく規則が大きく変わる来年への準備を優先すべきだとの考えを示した。
「今の時期は皆とても忙しい。残り4戦に集中しなければならないし、さらに来年への準備に焦点を置かなければならない。そこが一番集中すべき部分だと思う」とベッテル。
「僕の契約は来年も残っているので、それに関して細かいことを見ていくことはそれほど重要ではないと思う。マラネロのファクトリーではさまざまなことが起きている。ものすごく忙しいから、そこに集中したい」
今季もメルセデスがコンストラクターズタイトルを獲得、ドライバーズ選手権においてもベッテルとキミ・ライコネンはすでにチャンピオンの座に就く可能性を失っている。それでもフェラーリは2016年型マシンの開発を続けているというが、ベッテルはそれは正しい判断であると信じている。
「マシンに新しいパーツを導入し続けているのは僕らチームだけではないと思う。チャンピオンシップを争っておらず、規則が大幅に変わる来年に集中していても、それは普通のことだ」とベッテルは言う。
「残りの4戦にも意味はあると思う。いいパフォーマンスを見せて優勝することを目指すと同時に、今年のマシンについて学びたい。最終的にはそれが来年のマシンに役立つんだ」
「周回するすべてのラップを賢く活用しなければならない。来年を視野にいれつつ、すべての瞬間を最大限に利用し、正しいことをしていく」
「僕らは今、正しい行動をしていると、僕は確信している」
日本GPに持ち込んだ新パーツにベッテルは好感触を持ったという。
「新しいパーツには改善が見られた。キミ(・ライコネン)も僕もすぐに気に入った」
「それが日本でいいパフォーマンスをもたらしてくれた。日本(の鈴鹿)はマシンの全体的なパフォーマンスを試すのに適した場所なんだ。新パーツが今年と来年に向けていい指標を与えてくれた」