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イタリアGT:笠井崇志、最終ラウンドで優勝飾るも僚友のチャンピオンは届かず

2016年10月20日 21:41  AUTOSPORT web

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デシデリ/笠井組104号車ランボルギーニ・ウラカン
10月14~16日、イタリアのムジェロで開催されたカンピオナート・イタリアーノ・グランツーリスモ(イタリアGT)の最終ラウンド。メインのGT3ではアレックス・ザナルディが優勝を飾り大いに話題となったが、カップカー等で争われるスーパーGTカップも、日本人ふたりが絡むチャンピオン争いで盛り上がりをみせ、アントネッリ・モータースポーツから参戦する笠井崇志は優勝&7位という結果を残した。

 今季1ラウンドのみ欠場したものの、マッテオ・デシデリとコンビを組みスーパーGTカップに参戦してきた笠井。デシデリはヴィンツェンツォ・ソスピリ・レーシング(VSR)のニコラス・コスタとチャンピオンを争っており、コスタのタイトル獲得のために招聘された根本悠生との日本人対決にも注目が集まった。

 この最終ラウンドでは、装いも新たにブラックのカラーリングとなったデシデリ/笠井組104号車ウラカン。迎えた予選で笠井は予選1回目を担当。首位と僅差の3番手タイムをマークするも、根本がただひとり1分51秒台に入れポールを獲得。予選2回目は雨の中でデシデリが担当し、同じく3番手につけたものの、コスタがポールを獲得する結果となった。

 レース1では3番手からスタートした104号車は、笠井がスタートドライバーを務めたが、前を走る2台のVSR勢が巧みに笠井を抜かせず、レースは膠着し始めてしまう。しかし、そこでチームは急遽作戦を変更。笠井をミニマムでピットに戻すと、デシデリに交代。フルプッシュしたデシデリがマージンを稼ぎだし、見事優勝を飾った。

 笠井にとっては嬉しいスーパーGTカップ2勝目。ただ、コスタ/根本組が2位に入ったこともあり、レース2はデシデリ/笠井組が優勝しても、コスタが10位以下で終わらなければタイトルは獲得できない状況となってしまった。

 迎えたレース2では、序盤スターターを務めたデシデリが首位を走るコスタの背後につけ、ついに一騎討ちの様相をみせる。しかし、11周目に他車のアクシデントがあったため、セーフティカーが導入される。

 ここでほとんどのマシンはピットに入ったが、デシデリはチームとのコミュニケーションがうまくいかず、ピットに入りそびれてしまう。やっとピットに向かったデシデリだったが、その周にSCは解除。大きくポジションを落としてしまった。

 デシデリから14番手でステアリングを受け継いだ笠井は、力強い走りをみせ追い上げるも、終わってみれば7位。今季のチャンピオンはコスタが獲得し、デシデリはランキング2位となった。

 笠井は1ラウンドを欠場したものの、終わってみればランキング6位。ミスのない走り、そしてシーズン後半でみせた速さはチームにも大きく評価されているという。笠井は来季もヨーロッパでレースを戦う予定とのことだ。