LEON CVSTOS AMG-GT LEON RACING
2016 AUTOBACS SUPER GT
Round.7 IN THAI 300km RACE
残り2周でまさかのトラブル!! ノーポイントで終える。
10/8(土)公式予選15:00~
天候:晴れ 路面:ドライ 気温:28℃ 路温:34℃
スーパーGT唯一の海外戦であるタイラウンドは、穏やかな農作地とスポーツに熱狂する、タイ王国ブリーラム県で行われた。前戦の鈴鹿1000km同様、暑さに厳しいレース。K2R&D LEON RACINGは再び強さを取り戻す事ができるのか。勝手の違う異国でベストな戦いを出来るかどうか、チームの団結力も問われる。
公式練習 10:00~
日本でメンテナンスを終えてから、約一ケ月振りに走り出すLEON CVSTOS AMG-GT。 ステアリングを最初に託されたのは、黒澤選手。丁寧にマシン・コースのチェックを済ませ、ピットイン。蒲生選手はそのフィードバックを参考に車両のセットアップ、メニューを順調に消化する。
両選手とも、予選、そして決勝までを見据えたタイヤ選択を進め、約2時間の公式練習を終えた。両ドライバーとも交互にドライブし、記録したリザルトは蒲生選手による1'33.934で6番手。ここからさらにタイムアップさせることを期待させた。
公式予選 Q1 15:00~15:15
Q1は蒲生選手に託された。少し離れた所にあった灰色の雲が予選開始前にサーキット周辺へ。そして、その雲から大粒の雨粒が降り始める。路面を軽く濡らす程度ではあったが、路面コンディションがリセットされる。
蒲生選手は他車のストレート通過を待ち、コースイン。気まぐれな雨雲に翻弄されることなく、いつもの変わらぬ冷静さで自分のスペースを確保し、アタックを開始する。何度かラインを阻まれる場面があったが、1'33.726を記録し8番手と危なげなくQ1突破を決めた。
公式予選 Q2 15:45~15:57
Q2に黒澤選手が挑む。 黒澤選手は蒲生選手からコースの状況を聞き、コースイン。ゆっくりとタイヤに熱を入れ、操作に対する反応を感じながら、アタック開始。12分間のなかで、順位は目まぐるしく入れ替わるが、大きなクラッシュ・コースアウト等は無く進行。
LEON CVSTOS AMG-GTは大きくタイムアップを果たすことは出来ず、10番手タイムの1'33.781でQ2を終える。明日の決勝は、10番グリッドから巻き返しをはかる。
10/9(日)決勝15:00~
天候:晴れ 路面:ドライ 気温:33℃ 路温:44℃
晴天のチャン・インターナショナルサーキット。昨日のような気まぐれの雨雲は見当たらない。
朝のフリー走行を有効に活用し、チームは決勝に向けタイヤと車両のマッチングを探った。フリー走行のリザルトは1'34.842で10番手。マシンのバランスと路面コンディションは悪くないみたいだ。
決勝 15:00~
決勝のスタートドライバーは安定感のある黒澤選手が担当する。
スタート直後の1コーナー、コーナーへ突入する集団の中で混乱が起きる。黒澤選手はコース外へとはらみポジションは落とすが、車両にダメージを負うことなく冷静に混乱を切り抜けた。
数周後にはポジションも回復し、前方が空いたところで猛プッシュし前車を追う。前車に追いつくも、オーバーテイクの難しいコースであるため、なかなか抜くことが出来ず、その間に先頭集団に想定以上に差をつけられてしまう。
レースが20周程進んだところで、上位車両が続々とピットインのタイミングを迎える。各車1~2周程バラけたタイミングでピットへと入ってくるため、順位の状況も常に変わり続ける。
ライバルに翻弄されず自分たちの作戦を遂行し、LEON CVSTOS AMG-GTは24周目にピットイン。給油、そして左側2輪のみのタイヤ交換。蒲生選手へとドライバー交代を済ませ最良最短のストップ時間でコースへと送り出す。
ライバルの中には、我々と同じように2輪のみ交換の車両もあれば、4輪交換し4輪フレッシュで走行する車両もいる。そのなかで蒲生選手は他の誰よりも速いペースで走行を続ける。
中団争いに喰らい付き、さらにポジションアップ。他クラス車両と交錯する場面もあったが、大きな影響はなく、ハイペースでレースを進める。終盤になってもその勢いは衰えず、さらに前方車両を捕らえることが出来ると、チームはタイミングモニターを見守っていた。
しかし、信じがたい無線がピットへと届く。ガス欠症状が出始めたというのだ。この状況だとチェッカーを受けることすら危ういと判断したチームは、悲痛の思いで蒲生選手をピットへと呼び戻し、燃料を給油。コースへ戻った時には既にゲームオーバーであったが、蒲生選手は確実にチェッカーへと車両を導き11位でチェッカーを受けた。
強さを垣間見ることの出来たレースウィークではあったが、チームは全てを上手く機能させることが出来なかった。
次戦は約1ヶ月後にツインリンクもてぎで行われる2レース。3日間の走行日程やハンディウエイトの半減・ノーウエイトなど混迷が予想される最終戦で再び完璧な勝利を掴む為に チームはもう動き出している。
Rd7 タイを終えて
溝田唯司監督
想定していたよりも気温・路面温度共に低く、走り始めは路面コンディションに振り回されました。コンディションが上がって来てからはクルマのバランスも良くなり、軽い状態・重い状態共に 微調整で行く事が出来ました。
決勝は前方の車を抜くまでのスピードが無かったので、予定のピット作業を行いました。その後、蒲生選手が7番手まで順位を上げましたが、残り2Lapでガス欠症状が出てしまい緊急ピットイン。
コースに戻った周に、チェッカーを受け11位で完走という結果となりました。予想外のトラブルでポイントが取れず、暑い中、頑張ってくれたドライバーには申し訳ない思いです。次戦、茂木は2レースあり、ドライバー・メカニック共に大変ですが、悔いの無いレースにしたいと思います。
黒澤治樹選手
毎年同じですが……今回のタイレースウィークもコンデションが安定しない、ナーバスな状態からのセッションスタートとなりました。しかし、コンデションが落ち着いてからは車のバランスも良く、速いペースで走ることが出来ました。
予選でも大きなミスが無かったのですが、他車と比べるともう一ランクの速さがたりませんでした。レースはスタートで少し混乱に巻き込まれましたが、それ以外は順調でした。前車にも追いついていたのでペース自体も良かったと思います。
特にブレーキが今回、安定しており良かったです。しかし、最後にガス欠症状が出てしまい、大変残念な結果になってしまいました。ポイントを取りたかったです。
原因追究、対策をしっかり終わらせ、最後の2戦連戦を戦います。 最初と最後は素晴らしいレース結果で終われるよう、チーム一丸となり戦います。
蒲生尚弥選手
予選、決勝ともに車の調子は良かったんですが、最後にトラブルでピットインしてしまい順位を下げ、悔しい結果となってしまいました。車の調子は良いので、気持ちを切り替えて、最終戦の茂木では結果に繋げたいと思います。