FIA世界耐久選手権(WEC)とフォーミュラEのスケジュールがバッティングしている問題について、WEC側はドイツ・ニュルブルクリンク戦の日程を変更する用意を進めているようだ。
WECのニュルブルクリンクラウンドは元々、フォーミュラEのモントリオールでのダブルヘッダーレースと日程が衝突していた。(その後フォーミュラEのスケジュール変更により、モントリオールePrixとニューヨークePrixの開催順序が入れ替わっている)
現時点で開催地が確定していないF1ドイツGPがホッケンハイムで行われる公算が高まっていることを受け、WECのジェラルド・ヌブーCEOは来年の7月16日に組み込んでいるニュルブルクリンク戦を1週間遅く開催できる可能性があると明らかにした。
WECニュルブルクリンク戦が7月23日に開催されることになれば、フォーミュラEのニューヨークePrixとモントリオールePrixの間に行わることになるため、日程重複は回避される。
「今年のスケジュールからニュルブルクリンク戦を1週間前倒ししたのは、F1開催の2週間以内にニュルブルクリンクでレースを行えないからだ」とヌブー。
「FIAや(フォーミュラEのCEOである)アレハンドロ・アガグ、それに参戦するドライバーたちには、日程変更の可能性を伝えてある」
しかし、ヌブーは2017年のF1カレンダーがすべて確定するまでは、スケジュール変更は行えないことを強調している。
「(暫定スケジュールでは)F1ドイツGPには注釈がつけられている。ドイツGPが7月23日に後ろ倒しされる可能性が排除されなければいけないんだ」
「F1がその日(7月23日)に開催されないのであれば、我々が日程を変更しても問題はない」
ヌブーは、WECのカレンダーは12月に開催される世界モータースポーツ評議会の承認を受けるまでは変更されないと語った。
フェラーリからWECに、DSバージンからフォーミュラEに参戦しているサム・バードは、ふたつのシリーズの日程衝突が回避されそうという報せを歓迎している。
「ドライバーにとってはよい知らせだよ。このプランが実現することを願うね」
また、フォーミュラEの現チャンピオンであり、WECにトヨタ陣営から挑んでいるセバスチャン・ブエミは、日程が衝突した際にはWEC出場を優先すると明かしていた。