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引退するウエーバーの後任候補は2015年ル・マンLMP1優勝ペアが有力か?

2016年10月18日 13:51  AUTOSPORT web

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今季限りでの引退を表明したマーク・ウェーバー
先日、富士スピードウェイで開催されたWEC世界耐久選手権第7戦富士の期間中、今季限りでの引退を表明したマーク・ウエーバーだが、ポルシェワークス内部では、来季2017年に向けた後任候補の選定が始まっている。

 その最有力候補と目されているのは、ワークス契約ドライバーであり、2015年にはLMP1-Hでル・マン24時間を制したニック・タンディとアール・バンバーのふたりとされている。

 2017年のポルシェワークスでエースカーのシートがひとつ空席になるにあたり、チームプリンシパルのアンドレアス・ザイドルは、この2名の若手ドライバーが「キュー(待機の列)の先頭にいる」と明かした。

「我々は贅沢なことに、現在GTプログラムのドライバーにふたりのル・マン・ウイナーを抱えている」と、ザイドル。

 2015年のワークスLMP1-Hで19号車をドライブしたニック・タンディ/アール・バンバー/ニコ・ヒュルケンベルグ組は、急増トリオであったにもかかわらず、レギュラーの2台に先行し、24時間の長丁場の末に栄冠を手にした。

「彼らは唯一のチャンスに対して、準備期間が短かったにもかかわらず見事なレースでル・マン覇者の称号を獲得して見せた。これは彼ら両者が素晴らしい仕事を成し遂げられるということを証明している」

 タンディとバンバーはポルシェのプログラムに則り、今季は北米IMSAのユナイテッド・スポーツカー選手権(USCC/ウェザーテック・スポーツカー選手権)に参戦。さらにル・マンではLM-GTEプロクラスで、それぞれワークスのポルシェ911 RSRをドライブしている。

 ニュージーランド出身のバンバーはカレラカップで台頭を表し、ミッチ・エバンスらと同様にウエーバーに見出されてポルシェ契約ドライバーの道を歩んできた。またイギリス出身のタンディは、フォーミュラ・フォードや英国、ユーロのF3などを経て、国内GTやカレラカップなどでキャリアを積んだ苦労人。だが、関係者の間では以前からそのドライビングスキルを高く評価する声が聞かれていた逸材でもある。

 来季2017年のLMP1-Hで、現在のティモ・ベルンハルトとブレンダン・ハートレーのチームメイトとしてどちらを起用するのかに関して、ザイドルは現時点での明言を避けた。

「我々は今季のシーズンが終了した時点でふたりを呼び、そのあと12月から年明けの1月までには何らかの発表を行うことになるだろう」

「つまり、現時点で確定していることはなく、私たちが言えることは何もないんだ」