エネア・バスティアニーニ 2016.10.16 ロードレース世界選手権 第15戦 日本GP 決勝
[Moto3] バスティアニーニが今季初優勝
2016年10月16日(日)・決勝
会場:ツインリンクもてぎ
天候:晴れ
気温:25℃
コースコンディション:ドライ
観客:5万2216人(4日間:8万8472人)
Moto3 レポート
Moto3クラスは、フロントローから決勝に挑んだブラッド・ビンダー(KTM)とエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Moto3)のし烈な優勝争いとなり、最終ラップにビンダーをかわしたバスティアニーニが、今季初優勝を達成しました。
Moto3クラスはビンダーがすでにタイトルを獲得していますが、コンストラクターズタイトルは接戦となっています。今大会の優勝でHondaは、トップのKTMとの差を15点と縮め、残り3戦で逆転チャンピオンに挑みます。
予選トップタイムで初PPを獲得した尾野弘樹(Honda Team Asia)はフリー走行でのペナルティーにより4番手からスタート。ニッコロ・ブレガ、アンドレア・ミニョのKTM勢とし烈な3位番手争いを制し、初めて表彰台に登壇しました。しかし、その後の車検で最低重量規定に違反していることが判明し、失格となりました。
優勝したバスティアニーニのチームメートのファビオ・ディ・ジャンアントニオが5位、リビオ・ロイ(RW Racing GP BV)が7位、ニッコロ・アントネッリ(Ongetta-Rivacold)は10位でフィニッシュしました。予選11番手から決勝に挑んだホルヘ・ナバロ(Estrella Galicia 0,0)は転倒リタイアとなり、総合3位へとポジションを落としました。
ワイルドカードで出場の岡崎静夏(UQ & Teluru Kohara RT)は26位でフィニッシュしています。
Moto3 コメント
エネア・バスティアニーニ(Moto3 優勝)
「とても難しいレースでした。ビンダーは常にプッシュしていたし、レース終盤にはさらにプッシュしていました。彼とのギャップを縮めるのは大変でしたが、最後の6周は全力で走りました。そして最終ラップに彼に追いつくことができ、11コーナーで彼をパスすることができ、とてもいい気分でした。ブラッド(ビンダー)がストレートでとても速いことは分かっていましたが、その前の周にコーナー出口で少しはらんでいるのを見ていたので、それを最大限利用しようとしました。彼のスリップストリームを使い、ブレーキングでアタックしました。とてもうれしいです。表彰台はいつだってすばらしいですが、優勝は格別です」
ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Moto3 5位)
「今回も追い上げのレースができたし、トップ10フィニッシュとなりました。とてもうれしいです。少し疲れてスローダウンしなければならないときもありましたが、マシンの状態はよかったと思います。マシンを安定させるためにフットレストに力を入れなくてはならず、疲れました。結果に満足しています。チャンピオンシップにおいて重要なポイントを獲得できました。ルーキー・オブ・ザ・イヤーのトロフィー獲得に向けてがんばります」
リビオ・ロイ(Moto3 7位)
「スタートはそれほど悪くありませんでしたが、転倒を避けるために強くブレーキをかけなければならず、それで5つほどポジションを落しました。僕はソフトリアタイヤを選んだ5人の内の一人です。特にこのタイヤでは序盤に違いを出すことができます。そのため追い上げることができましたが、少なくとも5つのポジションを取り戻すために貴重な時間も使ってしまいました。『もしも』という言葉を使っても意味はありませんが、もしもいいスタートを切って上位のライダーたちについていったらどうなっていただろうかと思います。僕のペースは彼らと同じでした。もしかしたら彼ら以上だったかもしれません。とにかくいいレースでした。常に強さを感じることができました。この結果とレースウイーク全体に満足すべきだと思います。遠征のスタートとしてはよかったです。来週末のオーストラリアが楽しみです」
岡崎静夏(Moto3 26位)
「今回の参戦ではスタッフを増やしてもらい、小原監督がメカニックとしてついてくれました。走り出して、すぐに自己ベストに近いタイムを記録することができたのですが、それからは、どんな風にマシンを仕上げていけばいいのかが分かりませんでした。なにを伝えればいいのかということが分からず、自分がどんなマシンを望んでいるのかということも分かっていませんでした。それが本当に悔しいです。でも、それも参戦することができたから気がついたことだし、しっかり考えて、セッティングができるようになりたいです。成長できたら、また挑戦したいと思います」
尾野弘樹(Moto3 失格)
「スタートがうまくいって、トップ争いができました。タイヤを温存しながら終盤にプッシュして前に出ようと思いました。序盤は辛くて、そのため、トップ争いができなかったことは心残りですが3位になれたし、初めて表彰台に登れたことは本当にうれしかったです。しかし、レース後、着替えているときに失格を知らされ、いただいたトロフィーを持っていかれてしまいました。自分としては、3位になれた充実感もあります。一体なにが起こったのかという気持ちですが、まだレースは続きます。次戦オーストラリアに向けて気持ちを切り替えたいです」